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脳のしくみ(脳神経系)20
脳のしくみ(脳神経系)20
【集中力】
(無視する力)
仕事にしても勉強にしても
「集中力が大事」と
よくいわれます。
集中力た発すれば何事もなす
ことができると、受験時代に
先生にいわれた覚えがあります。
ところで集中力とはいったい
どんなことでしょう。
字面からは「気持ちを一つの
ことに集中して仕事をなす力」
と理解できますが、しくみから
考えると実は違っています。
私の考えでは集中力は
「無視する力」です。
たしかに何か仕事を
しているときには、
それに気持ちが向いて
いなければなりません。
でも、人は常に周囲の環境の
変化や自分の体の様子に
合わせて体を反応させなければ
なりません。
つまり、体の感覚の情報は、
常に休みなく脳に送り届け
られているのです。
その中から、今やっている
仕事に関する情報のみ
利用して、ほかを無視して
しまえば、これが「集中した」
状態になるわけです。
たとえば、騒々しい駅頭で
大事な人と会話を楽しむことが
できますが、これなどは数ある
音の中から相手の声のみ
選び出して、ほかの音を無視して
いるからできることです。
このように人の脳には、
入ってくる情報を取捨選択する
能力があるのです。
どの情報を選択するかは
脳の側の事情によるので、
たとえば面白くない仕事だと、
無視する力が弱まって、
気が散ることになるわけです。
最後までお読み下さり
ありがとうございました。