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脳のしくみ(脳神経系)⑨
脳のしくみ(脳神経系)⑨
【朝の光でお目覚め】
(メラトニン)
人は夜暗くなると眠り、
朝明るくなると自然と
起きるのが普通です。
このごく当たり前の
ことが起こるしくみを
ご存じでしょうか?
動物は夜寝るものだと
おっしゃるかもしれませんが、
動物はむしろ夜行性の種類が
多いくらいです。
人の睡眠のリズムを決める
要因の一つに、メラトニン
というホルモンがあります。
メラトニンは大脳と小脳の間に
ある松果体というとても小さな
組織から分泌される、催眠作用を
持つホルモンです。
催眠作用といっても睡眠薬の
ような強力なものではなく、
寝入りをスムーズにする
といった感じの作用です。
松果体には目の網膜からの
情報が視床下部を経て
入ってきます。
ですから、目に明るさ感じると、
その情報が松果体に伝わり、
メラトニンの分泌が抑えられます。
逆に暗くなると、松果体の抑制が
解除され、メラトニンの分泌が
高まり、それによって眠気が差す
というわけなのです。
アメリカではメラトニンの
催眠作用に注目して、睡眠障害や
時差ぼけの解消にメラトニンの
服用が広く行われていますが、
副作用も少なくないため、
日本では薬としての使用は
まだ認められていません。
そこで、睡眠のリズムを保つ
ためには、寝室の明るさに
気を配るべきでしょう。
夜は電気などつけず暗い中で
床につきます。
一方、朝の光で自然と目覚める
ために、カーテンは遮光性の
高いものは避けるべきでしょう。
朝が弱い方、一度お試しあれ。
最後までお読み下さり
ありがとうございました。