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栄養のしくみ(栄養と代謝)22
栄養のしくみ(栄養と代謝)22
【まかない料理】
(肝臓のエネルギー源)
タンバク質は人の体を
つくる基本的な材料です。
さらに、人の体がさまざまな
働きを行うため、体の中で
化学反応が起きますが、
それを引き起こすのが酵素と
呼ばれるタンパク質でできた
分子です。
つまり、タンパク質は
人にとって絶対に必要なもの
なのです。
タンパク質といえばお肉やお魚、
大豆や穀物などに豊富に含まれて
います。
これらの食品はとてもおいしい
のですが、タンパク質自体は
さほどおいしいものでは
ありません。
生のお肉やお魚はほとんど
味がしませんね。
実は、おいしさの秘密は
タンパク質をつくっている
アミノ酸です。
お肉などを少し寝かせて、
さらに調理をすると、
タンパク質が適度に分解して
アミノ酸が多くなります。
こうしておいしくなるのです。
このことに気づいた
日本人研究者は、研究を
進めてうま味調味料を
発明したのです。
おいしいアミノ酸は
体に吸収され、タンパク質を
つくる材料となり、
体をつくります。
ただ、おいしいアミノ酸
ですので、それだけでは
もったいない。
実はアミノ酸を糖分の代わりに
エネルギー源に使っている臓器が
あります。
それが肝臓です。
肝臓は糖分を蓄積して、
必要に応じて全身に配る役割が
あります。
ですから、肝臓の細胞が
糖分をエネルギー源としていたら
糖分が足りなくなって配ることが
できなくなります。
それで、肝臓の細胞はアミノ酸を
エネルギー源にしているのです。
つまり商品には手をつけず、
料理人の「まかない料理」
よろしくアミノ酸を利用して
いるのです。
でも、おいし
いアミノ酸をたっぷり食べる
肝臓はグルメですね。
最後までお読み下さり
ありがとうございました。