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栄養のしくみ(栄養と代謝)20
栄養のしくみ(栄養と代謝)20
【細胞のおきて】
(糖代謝の意義)
糖分は体のために
必要なものですが、
とりすぎると糖尿病などの
病気の原因となるものです。
糖分の代表は砂糖や
果物などですね。
でも、さほど甘くない
牛乳にも糖分がありますし、
ご飯やお芋に入っている
でんぷんも糖分に分類され
ます。
これは直感的には
理解できないところです。
そもそも糖分って何なの
でしょう。
地球上の動植物を観察して
明らかなのは、糖分の中でも
ブドウ糖が生物界の基本的な
糖分で、ブドウ糖を分解する
ことで体に必要なエネルギーを
得ていることです。
これは「細胞のおきて」
のようなものです。
糖分は細胞の燃料なのです。
植物は太陽の力を借りて
二酸化炭素と水からブドウ糖を
合成します。
それをたくさんつなげて
でんぷんをつくり、
子孫のために種子の中や
周りにためているのです。
それを都合よく利用しているのが
昆虫や鳥類、草食動物などです。
一方、大多数の魚類や
肉食動物などは、動物の体を
食べるので、脂肪やタンパク質が
頼りなのです。
でも、糖分を食べていない
はずなのに、こうした動物の
血液には糖分が存在します。
脂肪やタンパク質から糖分を
つくり出しているからです。
こうして、地球上の大多数の
生物は、糖分を当てにして
生きています。
人類が繁栄した理由の一つは
植物の実を保存可能な糖分
として利用できたことです。
世界中の民族で、穀物やイモ類
豆類などでんぷんが食物の
中心になっています。
こうして、リスクの大きい
狩猟生活から、安定した
農耕生活いしずえに移り、
人類発展の礎を築いたのです。
最後までお読み下さり
ありがとうございました。