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栄養のしくみ(栄養と代謝)12
栄養のしくみ(栄養と代謝)12
【骨とカルシウム】
(骨質とカルシウム)
日本人はたいそうエビ好きで、
東南アジアで養施されたエピを
たくさん買いつけて、おすしや
天ぷらなどにして楽しんでいます。
ところで、居酒屋などで、
エビのシッポや設を焼いて
パリパリとおいしそうに
食べている人をよく見かけます。
いわく「カルシウムを
とらないとね!」。
あれ?ちよっと
待ってください。
たしかにエビは外骨格動物の
一種で、殻は体を支える骨の
役割をしています。
でも、殻の成分は骨とは
全く違うものです。
殼の材料はクチクラといい、
有名なキチン質とタンパク質から
つくられています。
キチン質にはキチンとキトサンが
含まれていますが、これは
ムコ多糖類と呼ばれるもので、
人は栄養として吸収できない
糖類になります。
吸収されない糖類は、
脂肪の吸収を抑えるという
考えもあります。
というわけで、エビの殻には
ほとんどカルシウムが含まれず、
おまけにあまり栄養にならないで、
うんちになってしまうもの
なのです。
ガッカリした人も多いかも
しれませんね。
では、人の骨の成分は
何でしょう。
骨の材料はハイドロキシ
アパタイトといい、カルシウムと
リン酸が結合してできています。
これが、タンパク質の線維である
コラーゲンの上に沈着して骨が
つくられるのです。
たしかに人の骨にはたくさんの
カルシウムが含まれています。
ところで、私はエビのシッポ、
大好きです。
とくにエビ天丼を食べるとき、
シッポを最後まで残してデザート
代わり食べると、香ばしくて最高です。
これ、通の食べ方だそうです。
おいしさと栄養は、ときに
一致しないものですね。
最後までお読み下さり
ありがとうございました。