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ごはんを食べるしくみ(消化器系)19
ごはんを食べるしくみ
(消化器系)19
【胃液の役割】
(胃の消化機能)
飲み会のシーズンです。
ごちそうやお酒など、
胃が大活躍です。
胃の働きは、食べたものを
いったんためて、腸へ少しずつ
送ることです。
こうして腸が栄養素を消化する
時間的な余裕ができ、十分な
栄養素の吸収が行えます。
胃は食べ物を少しずつ送る
ために、食べ物の形を崩して
しまいます。
食べ物すべてをドロドロの液状に
するのです。
こうすればチョビチョビと
腸へ流し込めますね。
胃の中で食べ物の形を崩すのが
胃液の役割です。
胃液は胃の粘膜の一面に無数に
分布する胃腺から分泌されます。
内視鏡で直接観察すると、
粘膜全体からわき上がるように
分泌されます。
胃液には塩酸と、ペプシンという
タンパク分解酵素が含まれて
います。
塩酸、すなわち「酸」が食べ物を
軟らかくする力があるのは、
酢漬けの食べ物が軟らかくなる
ことで実感できます。
また、あらゆる食べ物の形は
タンパク質によって形作られて
いるので、ペプシンが作用すると
形が崩れてしまいます。
食べ物が入った胃は、縮んだり
伸びたりの運動を繰り返して
食べ物を押しつぶし、胃液と
混ぜ合わせてドロドロにするのを
うながすわけです。
この胃液の分泌と胃の運動は
アルコールに強く影響されます。
少量のアルコールは胃液の分泌と
胃の運動を促進しますので、
食前酒など、食欲増進の手段
として使われます。
しかし、量が多くなると、
逆に胃液の分泌も胃の運動も
抑えられます。
つまり食べ物は胃の中で
ドロドロにならずたまって
しまいます。
そのうち胃が耐えられなくなっ
て逆に……。
ご注意ください。
最後までお読み下さり
ありがとうございました。