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ごはんを食べるしくみ(消化器系)16
ごはんを食べるしくみ
(消化器系)16
【間借り人】
(常在細菌叢)
母なる星、地球のいたる
ところに細菌が生息して
います。
私たちの身の回りの空気、
地中、室内、ありとあらゆる
ところにいます。
ですから、どんなに加熱調理した
料理も放置すれば細菌が繁殖し
腐ってしまいます。
こんな環境に暮らしている
私たちの体も例外ではありません。
空気や物、服と接している
皮膚の上にもたくさんの細菌が
住み着いています。
毎日お風呂に入り、顔を洗って
いても無くなることはありません。
でも、不潔だとか病気になる
というわけではありません。
細菌はただ住んでいるだけです。
口の中にもたくさんおり、
放っておくと虫歯をつくったり
しますが、歯磨きして減ら
しておけばそれ以上の悪さは
しません。
また、食べ物にはたくさんの
細菌が取り付いているので、
食べたものはいったん胃の中で
胃酸によって殺菌しています。
でも胃酸によっても完全には
なくなりません。
胃酸をすり抜けた細菌は
小腸や大腸に住み着きます。
100種類以上あるそうで、
腸内細菌といいます。
牛などの草食動物では、
腸内細菌が栄養の消化吸収に
一役買っています。
人の場合は消化吸収の役割は
わずかで、腸を守るために
重要です。
つまり、住み着いている
腸内細菌が新たに入ってくる
病原菌が増えるのを抑え
込んでいるのです。
同じような作用は皮膚の上の
細菌にもあるといわれています。
なんだか勝手に住み着いている
「間借り人」ですが、ちゃんと役に
立っているのです。
「大家」として、
「間借り人」と仲良く
暮らしてゆくのが健康の秘訣
かもしれません。
最後までお読み下さり
ありがとうございました。