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血液が体をめぐるしくみ10
血液が体をめぐるしくみ10
【上の血圧、下の血圧】
(動脈血圧)
健康に気を使う年配の方々は、
自分の血圧に常に気を払います。
各地の健康相談などでも
血圧測定は欠かせないイベントに
なっていますし、家電販売店で
自動血圧計の実演があると、
必ず測ってみる方が多いようです。
折に触れ自分の血圧を測って
おくのは、健康管理にはとても
よいことです。
そのためにはぜひ、血圧の
値の意味を理解しておいてほしいと
思います。
「血圧が120の70だから
健康!」とか、
「上はいいけど下は95で気を
つけなきゃ」なんて、
よく聞きますよね。
なぜ、血圧の値に「上」と「下」
の2つあるのか、みなさんご存じ
でしょうか。
血圧は決して一定のものでは
ありません。
脈に合わせて上下しています。
その最高値が上の血圧、最低値が
下の血圧です。
上の血圧は、心臓が収縮して
全身に血液を送り出した最後の
瞬間に、動脈の圧力として
測られた値です。
収縮期血圧ともいいます。
心臓の収縮力が強く反映して
います。
下の血圧は、心臓が拡張して
心臓内に再び血液を呼び込んで
いる最後の瞬間に測られた値
です。
拡張期血圧ともいいます。
このとき、血液が心臓から動脈に
流れ出す大動脈弁が閉じている
ので、心臓内の圧力は動脈には
伝わっていません。
拡張期血圧は、動脈中の血液が
動脈の壁を押す圧力を測っている
のです。
ですから、心臓の収縮力とともに
動脈の弾力性に強く関係して
います。
こうして見ると、2つの血圧には
それぞれ別の意味があります。
ですから両方の値をきちんと
把握していなければ、正確な
血圧測定とはいえません。
みなさんもぜひ、両方とも覚え
てください。
最後までお読み下さり
ありがとうございました。