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血液が体をめぐるしくみ⑨
血液が体をめぐるしくみ⑨
【リンパ管の役割】
(リンパ循環)
リンパ液には、血管へ直接入る
ことができないタンバク質を、
迂回して血液に運ぶ役割が
あります。
とくに小腸では、リンパ管を
利用して、吸収した脂肪の運搬を
行っています。
水に溶けない脂肪を血液や
リンパ液で運ぶために、
脂肪の周りにタンパク質の
分子を並べて水になじむような
微小の粒をつくっています。
これがリポタンパクです。
血液の中には、こういった
リポタンパクがたくさん
含まれています。
有名どころがLDLとかHDLと
呼ばれるものです。
小腸で吸収された脂肪分も、
タンパク質分子と結合して運ばれ
ます。
これをキロミクロンといいます。
これらはタンパク質ですから、
直接は血管の中に入りません。
そこで、小腸粘膜の下にある
リンパ管に入れて運ぶことに
なるのです。
小腸を発したリンパ管は合流して
乳び槽と呼ばれる袋に入り、
さらに人の体で最大のリンパ管で
ある胸管につながります。
そして、左の鎖骨下静脈で血液に
注がれます。
リンバ管に大きなリポタンパクの
粒を入れるためにリンバ管の先は
開放された状態で、大きなすき間も
あります。
もし、組織に感染が起こってバイ菌が
増殖すると、バイ菌は血管には入り
にくいのですが、リンパ管には簡単に
侵入できます。
そこで、リンパ管に侵入した外敵を
退治するために設けられている関所が
リンバ節なのです。
リンバ節では、免疫を担当する
リンパ球がたくさんいて、外敵を
やっつけて体を守っています。
リンバ節が免疫力のために
重要なのは、こういう理由です。
最後までお読み下さり
ありがとうございました。