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血液が体をめぐるしくみ①
血液が体をめぐるしくみ①
(循環系と血液)
体を血液がドクドクと流れる様を
想像すると、生命の活力を
感じます。
血液とその流れは「生きている」
ことの象徴です。
でも、体を血液がめぐるという
しくみには、実に様々なしかけが
含まれています。
それを一つ一つ解き明かして
いくと、生命の神秘に驚き、
生命に対する敬意は深まって
いきます。
【心臓は時計つきのポンプ】
(心臓ポンプ機能)
心臓は血液をめぐらせる
循環・血管系の中で唯一の
動力源です。
ドキドキと休まず動き続けます。
ですから、心臓か止まって
しまえば、大変なことになります。
心臓は袋状の構造をしていて、
その壁は心筋と呼はれる特殊な
筋肉でつくられています。
ヤキトリ屋さんで出てくる
「ハツ」です。
心筋が収縮し、袋の中に
満たされている血液を押し出す
様子はボンプたとえられます。
ポンプが上手く働くには、
心動が収縮して血液を送り出した
のち、拡張して、心臓の中に再び
血液を満たす必要があります。
だから、拡張する時間が短く
不十分だと次の収縮のときに
十分な血液を送り出せなく
なります。
つまり、心臓は収縮と拡張を
交互に、それも規則正しく
行わないとうまく働かないのです。
心臓に規正しい収縮を行わせる
しくみは心臓自体に備わって
います。
ですから、実験的にカエルや
ネズミの心臓を身体から取り出し
ても、心臓は規則正しく動き続け、
収縮の様子をじかに観察する
ことができます。
また、脳死の方の心臓を患者に
移植するという治療法が可能に
なるのです。
心臓は「時計つきのポンプ」
なのです。
では、心臓の時計の正体は
何でしょう?
それは心臓の片隅、右心房と
大静脈が接合している部分に
ある小さな細胞群です。
洞房結節と呼ばれます。
ここから規則正しく発する
電気信号が心臓全体に伝わって、
いっせいに収縮するのです。
この信号が広がっていく様子を
測定したのが心電図です。
心臓ポンプは電気じかけなのです。
最後までお読み下さり
ありがとうございました。