先日、我が地元のサッカーチーム、

フロンターレを応援に行った時のこと。

武蔵溝ノ口という駅からタクシーで行こうと並んでいました。

折しも土砂降り、4月だけど、まだ寒くて

「こんな日もやるの〜？選手かわいそう」なんて思うくらい。

風邪ひいちゃいかんと、

コートにマフラーまで巻いていました。

都会と違ってタクシーはなかなか来ず、

15分以上1台も来なかったんじゃないかしら？

私たちはチームカラーの「スカイブルーと黒」をあしらった

言わば「正装」で4人で立っていました。

そうしたら、ファンとわかったんでしょうね、

私たちの前に並んでいたおばあちゃんが

「応援に行くのね」と話しかけてきました。

孫も息子も大好きで自分もシーズンシートを持ってるけど、

今日は用事があって行けないの。

でも、今日は本当に応援に行きたかった（ここの所勝てていないので）。

82歳だけど、応援の時は立ちっぱなしで

大きな声で応援するのって。

ええっ？？？とビックリ！

どう見ても82歳には見えなくて、

選手のこととかチームのこととか知識はあふれんばかり。

話す言葉も淀みなく。

シャキッとしていて、背筋真っ直ぐ、

ウーでもアーでもない。

しかも私たちみたいにマフラーなんか付けていませんでした。

どちらかというと「薄着」。

Tシャツに春のジャケット1枚。

襟首ガッツリ見えているけど、

震えるでも「寒いですねぇ」でもなく。

すごい素敵なおばあちゃんだなと

感心したのはいうまでもありません。

おばあちゃんと言うのも憚られる感じだった。

なかなか来ないタクシーで、

そろそろ時間に間に合うかなぁなんて心配し始めていた所、

「私は急がないから、タクシーが来たら先に乗って」と言ってくださった。

まさか「とんでもございません」と私たち。

でも、おばあちゃんのタクシーがロータリーに入ってきた時、

おばあちゃんが言う。

「あっ、あのタクシー、私が嫌いなタクシーだわ。

雪の日にずいぶん前で降ろされたの。

だから乗りたくないから先に行って。

お腹空いてちゃ応援もできないから、

ちゃんと食べて、私や孫の分まで応援してきてね」と。

私たちは、ありがとうと、

お言葉に甘えて先に乗らせて頂いたのです。

乗ったタクシーの運転手さんはどこまでも

感じよくて、親切で、楽しくて。

そこでハッと気づくんです。

おばあちゃんは私たちを先に行かせてくれるために

もしかしたら嘘をついてくれたんじゃないかと。

嘘も方便？そんなもんじゃないですね。

なんか涙がじ〜んと出てくるではないですか？

82歳、土砂降り、薄着、タクシー待ち30分超え。

やっと来たタクシーを誰かに譲れるんだろうか？

誰かのために何かをしてあげようと

私は思えるんだろうか？

82歳になっていたら、

何かをしてもらうのがあたり前の私になっているんじゃ無いかしら？

荷物を持ってもらう、席を譲ってもらう、手をひいてもらう。

あんな、おばあちゃんに、なれるかなぁ。

しみじみ感じた、でも、

暖かい目に見えない大きな贈り物をもらった

土曜日の雨の昼下がりでした。

82歳、極上の嘘、

とっさでもそんの素敵な嘘が言える、私になっていたい。

本日の「古醫道」的ポイント

①姿勢は正しく、常に背筋を伸ばす

②大声を出す（カラオケ、応援、何でもOK)大きな声の人は長生きだよ。

③話しかける勇気を持つ。

現代人はコミュニケーション恐怖症だから自分からはまず話しかけられない。

だから、少しでも歳上の私たちから声をかけるべし。

相手に教えてあげることにもなるんだから。

会話が無ければ何も始まらないんです。

以上、何かの時に思い出してくださいね。

皆さん、良い1日をお過ごしくださいね。

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講師プロフィール
江田祥子（えださちこ）
息吹呼吸道主宰
1960年生まれ、神奈川県在住。
楽古舎の永川辰男氏より受け継ぎ、
日本の古代医療「古醫道」を提唱し、
心と身体にアプローチする日本の独自の
息吹呼吸法と瞑想を指導。
コロナ渦の時代、ご自分で免疫力を上げられるのは呼吸法です。
是非、生活に取り入れて元気な毎日をお過ごしくださいませ。