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【KENJUKU/健塾】メルマガ 2023年新春特別号 昨年中に摘発された精神科医療機関/精神科医
明けましておめでとうございます。
2023年もどうぞ宜しくお願い致します。
さて、昨日で2022年が終わりましたので、昨年を総括するという視点から、昨年中に摘発された精神科医療機関/精神科医(判明している分のみ)をご紹介させていただきます。
2023年はこうした事例が更に表面化してくる年となります。
日本中の精神科病院から虐待が起きている旨の報道がなされることでしょう!
もちろんそうした状況を踏まえ、精神科病院の存在意義そのものを問うていく年にもなります。
どうぞ、皆様宜しくお願い致します。
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【 2022年中に摘発された精神科医療機関/精神科医 】
● 2022年1月27日、厚生労働省は十河潤医師に対し、医業停止9月の行政処分を決定した。十河医師は自身の離婚調停に当たり、診断書を偽造して提出した件で有罪判決を受けた上、院長を務めていた精神科クリニック(福本認知脳神経内科:兵庫県)における不正請求で行政処分を受けていた。
● 2022年1月27日、厚生労働省は精神科クリニック(清水診療所:京都府)院長であった清水光明医師に対し、医業停止3年の行政処分を決定した。清水医師は訪問看護療養費の不正請求や、男性患者の個人情報を使用して同男性患者名義で住民基本台帳カードや口座、パスポートを不正に取得し、悪用した件で有罪判決を受けていた。
● 2022年2月8日、認知症ではないのに強制入院させられたとして、富山市在住の男性が報徳会宇都宮病院(栃木県)の運営法人と担当医師らに対し約1470万円の損害賠償を求める訴訟を宇都宮地裁に起こした。男性は、富山市内の勤務先から強制的に同病院まで民間救急で連行され、認知機能検査を受けずに老人性認知症妄想型と診断され、医療保護入院となった。入院を同意した家族と金銭トラブルがあったことを男性は訴えていたが妄想扱いされていた。入院後の検査では認知症は認められなかったが、退院は37日間認められず、向精神薬の服薬も強制されていた。
● 2022年2月18日、七生病院(東京・日野市)に入院していた女性が、院内で新型コロナウイルスに感染した際、治療を受けられないまま外から施錠された劣悪な環境の部屋に10日間閉じ込められたとして、院長らに対し550万円の賠償を求める訴えを東京地方裁判所立川支部に起こした。さらには、病状が安定したにもかかわらず適切な退院支援を受けられずに4年以上の入院生活を強いられたことも併せて訴えた。
● 2022年3月17日、東京都内にある大学付属の精神科病院に入院していた男性(当時40歳)が死亡したのは、不適切な身体拘束が原因だとして、男性の両親が病院を経営する大学に対して約8600万円の損害賠償を求める裁判を東京地裁に起こした。
● 2022年3月29日、阪本病院(大阪府東大阪市)において、認知症患者に対する性的虐待等が発覚し、大阪府が前年に同病院に対する立ち入り調査や改善命令を出していたことが明らかになった。15人の職員が関与していた。
● 2022年7月7日、警視庁は、20代女性患者に診療所内でわいせつな行為をしたとして、東京クリニック院長を強制性交等の疑いで再逮捕した。同年4月にも診察中に女性患者の胸を触ったとして準強制わいせつの疑いで逮捕されていた。(※現在傷害および名誉棄損で起訴され公判中。強制性交等および準強制わいせつの件は処分保留)
● 2022年9月16日、近畿厚生局はほりうちこうりえんクリニック(大阪府寝屋川市)元院長である堀内利生医師の保険医登録を取り消す行政処分を決定した。堀内医師は、架空請求などの不正請求をしていたことを認めていた。
● 2022年10月26日、鹿児島県内の精神科院長だった医師からパワハラなどを受けて自殺に追い込まれたとして、元従業員の女性の遺族が医師に慰謝料約2200万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が鹿児島地裁で開かれた。男性医師は女性従業員を患者として治療しつつ、性的関係を持ったことを認めたが、自殺の責任は否定した。
● 2022年11月16日、不当に強制入院や身体拘束されたとして、成仁病院(東京都足立区)の運営法人を訴えた件で、東京地裁は病院側に308万円の支払いを命じた。精神保健指定医の資格を持たない医師が入院の診察をしていたとして、入院やその後の拘束が違法だと認定された。さらには「(原告に)精神障害があったとは認められない」とされた。
● 2022年11月29日、島根大学は、同学保健管理センター元専任教員で、同大学精神医学講座に在籍していた医師が、医師法に定める診療録を作成していない、向精神薬の管理を適切に行っていない、自身に向精神薬を処方しカルテに記載していない等の不適切な行為を約10年前から行っていたことを公表した。
● 2022年12月21日、ふれあい沼津ホスピタル(静岡県沼津市)において、看護師ら2人が入院患者を殴ったり、車いすごと転倒させたりするなどの暴力をふるっていたことが発覚し、病院側が謝罪会見を開いた。県に報告しなかったことについて「法律に届け出の義務はなく、県に報告しなかった」と釈明した。
● 2022年12月27日、ふれあい沼津ホスピタルと同じグループが運営するふれあい南伊豆ホスピタル(静岡県南伊豆市)においても、准看護師や介護福祉士など4人が患者の口に粘着テープを貼ったり足を踏んだりするなどの虐待行為を行ったとして、懲戒処分を受けていたことが発覚した。