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【KENJUKU/健塾】メルマガ 児童精神科医は敵か?味方か?

児童生徒の8.8%が発達障害の可能性、という例の報道について、色々と真相が判明しました。

まずは主要な報道の見出しを示します。
「小中学生の8.8%『発達障害の可能性』」(読売新聞)
「公立小中の1学級に3人、発達障害の可能性」(朝日新聞)
「公立の小中学生8.8%に発達障害の可能性」(毎日新聞)
「小中学生の8.8%に発達障害の可能性」(日本経済新聞)
「小中の発達障害8.8% 教員推定」(産経新聞)
「小中の発達障害8.8% 教員推定」(共同通信)
「小中『8.8%』発達障害の可能性 1学級に3人の割合」(時事通信)
「発達障害の可能性がある小中学生は学級に8.8%」(NHK)
「全国の公立小中学生8.8%に発達障害の可能性」(フジテレビ)
「小中学生の1クラスに3人 “発達障害”の可能性」(テレビ朝日)
「発達障害“可能性ある子”は『1クラスに3人』」(日本テレビ)
「発達障害の可能性があり『特別な支援を必要とする児童生徒』8.8%」(TBS)

全ての主要な新聞、テレビ、通信社が発達障害の可能性のある子が8.8%(あるいは1クラスに3人)と表現していることがわかります。

一方、文部科学省は発表の際、「本調査の結果は、発達障害のある児童生徒数の割合を示すものではなく、特別な教育的支援を必要とする児童生徒数の割合を示すものであることに留意」と明記しています。
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2022/1421569_00005.htm

ではなぜ、あたかも発達障害の割合であるかのような報道になってしまったのでしょうか?

文部科学省の担当に電話で確認したところ、やはり文部科学省は発達障害の可能性という表現では発表しておらず、報道各社がそれぞれ判断してそのような見出しをつけたようでした。非常に他人事のような態度であったため、前回調査(平成24年)の際、文部科学省が「発達障害の可能性」という表現を使ったので、マスコミはそれを踏襲したのではないですか?と尋ねたところ、なぜ前回調査でそのような文言が使われたのかわからないという返答でした。

前回調査では「発達障害の可能性」という表現が使われていたため、我々CCHRはそれが不適切であると猛抗議しました。
※前回調査の発表はこちら
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/1328729.htm
東洋経済オンラインの記事でも批判されていました。
https://toyokeizai.net/articles/-/541320

さすがにまずいと思ったのか、今回は表現を修正してきました。そして、まるでマスコミが勝手に解釈したかのような態度に終始していました。文部科学省としては、マスコミに抗議したりもしないそうです。それも当然でしょう。自分たちが前回そのように発表した以上、それ以上火種を大きくしたくないでしょう。

しかし、これでは一般市民に間違った形で情報が届くことになります。不適切な調査が、不適切な形で発表され、不適切な形で報道され、実態と完全にかけ離れたイメージだけが独り歩きする結果となっています。それこそが「発達障害バブル」を作り出している構図です。

さて、このような状況に対し、ついに児童精神科の歴史と現状に焦点を当てた書籍が発刊されます。
https://www.amazon.co.jp/dp/4909542477
https://honno.info/kkan/card.html?isbn=9784909542472

専門家からは決して知らされることのない視点と情報を学ぶことができます。実態とかけ離れた、発達障害や児童精神科医に関する作られたイメージに振り回されず、子どもを守りましょう。

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