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香辛子誕生話

香辛子は、「カプシエイト」というサプリメントの原料として品種改良されたトウガラシです。初期のカプシエイトは「CH-19甘」という品種から抽出していました。香辛子誕生話は、カプシエイトやCH-19甘から始まりますので、少しずつ綴っていきます。

トウガラシの辛味成分がカプサイシンという物質であることは、ご存じの方も多いと思います。実はトウガラシの中にはカプサイシンに似た構造を持った物質もいくつか含まれていて、それらをまとめて「カプサイシノイド」と呼んでいます。少し構造が違うだけで、辛さのレベルが変わってきます。一方でカプサイシンは「燃焼系」といわれるように、体内のエネルギー代謝を促進するような作用を持っています。

1990年代に、たくさんあるカプサイシン類似物質の中で、燃焼系の作用はカプサイシンと同等なのに、辛さがカプサイシンの約1000分の1の物質が発見されて「カプシエイト」と命名されました。カプシエイトは矢澤教授のグループがタイ原産のトウガラシの中から見つけ出したもので、カプシエイトを多く含むような品種改良を行って2002年に「CH-19甘」という品種を登録しました。

カプサイシンは代謝促進以外にもいろいろな機能があるので、食品や医薬品への利用が期待されましたが、強烈な辛味や刺激性が、利用する上での障害になっていました。カプシエイトなら、この問題が解決。サプリメントとしての事業化が始まりました。

続きは次回。
☆ ちなみに、カプシエイトにも類似物質がいくつかあり、まとめて「カプシノイド」と呼ばれています。
カプサイシン⇔カプサイシノイドとカプシエイト⇔カプシノイドは同じような関係です。

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