かかとを着くと激痛(かくれ歪みが本当の原因だった)

初めて当院をご利用になられたN様(40代女性)はある日突然、右足かかとの強い痛みに襲われました。


・右かかとを着くと激痛が走る(必ずではなくタイミングがわからない)

・右かかとを触っても痛い箇所はない

・ずっと痛いわけではなく痛みはすぐに治まる

・左足指(親指、人差し指)にすこししびれを感じる


「踵を着くと激痛が走る」という経験をされた方は少ないのではないでしょうか。当人にとってはかなりやっかいです。タイミング分からず突然ズキンと痛みが走るわけです。踵をつかないように歩いたりもされていたそうです。施術前にも1度痛みが起きていました。かなり痛がられていました。


問診でお話を伺うと、おおかた原因は分かるものです。そこから消去法やある程度特定できるものは確認していくことで素早い改善が実現します。かかとの痛みで可能性があるのは、「骨棘(骨にとげが形成)」「ケガ(外傷)」「足底筋膜炎」「坐骨神経痛」「骨盤(仙骨)の歪み」です。最初の3つは踵を触っても圧痛がないのですぐに消去です。坐骨神経痛も可能性ありますが、痛みやしびれに持続性がないので可能性が低い。


結論から言うと「踵を着くときの激痛」の原因でよくあるのが、骨盤の歪み(中心の仙骨の歪み)です。歪みにより踵に負荷がかかり痛みを感じている可能性が高いので、普通は仙骨の歪みを正し、腰や臀部や下肢の筋肉を緩めれば解決することがほとんどです。しかし今回、本当の原因は仙骨ではなかったのです。要は真の原因「裏ボス」がいたわけです。それは順を追って。


ここで誤解を恐れず言いますが、この痛みは残念ながら病院に行っても治りません。レントゲンでは歪みは少しわかるかもしれませんが、真の原因は「隠れた歪み」のため一般的に見つけにくいことと、今回に限っては痛み止めの薬や湿布は何の意味もないからです。(病院関係者の方々すみません!)


<歪みチェックと施術>


骨盤の歪みを検査すると、左右の足の長さが4cm(右が短い)ズレていました。4センチも違うのは、そんなに多くありません。おそらく歩きにくく、座っても正しく座れないですし、体の不調も起きやすいはず。現にN様はそうでした。その点を重視して施術したところ、左右の足も揃い体も楽になり踵の痛みは減ったように感じられました。痛みがかなり強かったこともあり、2日後に再度来院いただき、伺ってみると、踵の痛みはだいぶ回数は減ったけど、まだ強い痛みとしびれも残っているとのこと。


すぐに再度骨盤の歪みをチェックすると、今度は前回とは反対の左足が4センチも短くなっていました。施術の最初に骨盤矯正をして足の長さを再度チェックをすると、一瞬揃いますが、すぐに戻ってしまいます。これは骨盤の歪みはダミーで、真の原因は、頚椎と上部胸椎(後頭部~肩甲骨の間)だと気づきました。


<矛盾した歪みは強い不調に直結する>


実はこれは隠れた歪みで、体を真っ直ぐな状態でチェックしても分かりにくいレアな歪みなのです。うつ伏せで行うある検査方法があるのですが、「体をある歪んだ姿勢にすると足の長さがキレイに揃う」という矛盾した状態であることを突き止めました。体をねじることで体がまっすぐ・・・・矛盾していますよね。言い変えると、良い姿勢をしようとすると体に不調が起きやすいということです。強い痛みに発展するはずです。


ですがこれで大丈夫です。このような歪みの場合、普通に筋肉をほぐしても良くなならいので施術方法も工夫が必要です。前回の骨盤と併せて施術したところ、様々なチェックをしても体のバランスは正常な状態と確認できました。3回目の時、状態を伺うと、しびれも踵の痛みも完璧に治り「もうあれから全然大丈夫になりました」ととても喜んでいただけました。

今回、しびれとかなり強い痛みだったため「大丈夫かな」と不安や心配もあったそうですが何よりです。N様もとても自覚があった姿勢の悪さも正していただくことにしました。寝るときの姿勢、座るときの姿勢の崩していい範囲をしっかりご理解いただけたので、もう大丈夫だと思います。


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