時間がない


子どもを指導していると宿題が出来なかった理由に「時間がなかった」というものがあります。

昔は子どもを追い詰めていましたが、今はほとんどしていません。たとえばこんな会話です

「宿題どうしてできなかったん?」
「時間がなかったんです。部活に忙しくて」

「それで部活で何時に終わるの?」
「6時です」

「帰ったら何時?」
「6時半です」

「6時半に帰ってきて何をしてるの?」
「少し休憩して」

「何分休憩している?」
「7時まで」

「7時からどうするの?」
「ご飯を食べて」

「ご飯はどれだけの時間、食べているの?」
「30分ぐらい」

「で、30分ぐらい食べたらそのあと何をやっているの?」

こうやって時間を詰めていくと「時間があること」はわかりますが、本人のやる気にはつながりません。

また、社会人のように「時間は作るものだ」と言っても子どもの心にはすっと入っていきません。

それよりも「あっ、そう何?」と受け流しています。というのは、実際に大切なことは「自分自身で気づくこと」だからです。

同じ経験した話

というのは、塾の経営をしていてうまくいかなかったとき、時間は違いますが、2人のコンサルタントに相談したところ、同じことをするように指示されました。

もちろん、全然無関係の人です。1人は1回3万円のアドバイス。もう1人は4万円でした。

それは「現状分析」です。1人は今やっていることを書くように指示されて、売上を作るのに必要な数字を出していきました。そうすると「あっこれではムリだ」と途中で自分自身が気づきました。

このときには

「やっている量が少な過ぎる」

ということに気づきました。
もう1人は、1週間の行動スケジュールを書くように言われました。自分の行動を書いて思ったのですが「これじゃムリ」だと。それは

「時間を作っていなかった」

ということに気づきました。それで、売上を作る時間を意識的に持つようにしました。

すると売上も上がってきました。何でもそうですが、自分で書いてみると「これではムリだ」と気づくのです。

そして、「やらないといけない」とわかるのです。

どうやって気づかせるのか?

勉強も同じです。

受験生で人によってはこんなこともやっています。以下はある受験生のスケジュールです。


こうやって書くと、実際に勉強している時間が一目でわかります。これをすると

「これでは成績が上がらない」

とわかるのです。もし、子どもが

「時間がない」

というのであれば、実際に自分で自分の時間を書いてみてください。

そうすると

「時間はまだある」

ということがわかります。まずは子どもに気づかせることですね。

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