痛みが強いときの施術方法(首の激痛・頭痛)

<痛みレベルはさまざま>


痛みの程度が「軽いか」「重いか」でそれに適した施術方法を選んでいます。イヤですよね。どんな症状や体の状態でも、いつもマニュアル化されたワンパターンな施術だったら。私は絶対イヤです。なぜなら「痛みレベル」によりお体の状態やお気持ちもまちまちだからです。逆に言えば強い痛みがある場合、やってはいけない施術方法があるのです。


例えば、腰痛に覚えがない方が初めてぎっくり腰になったらどうなると思いますか?

「どうしよう!」と結構パニックになる方が多いです。何度もなったことある方は、「またやっちゃったよ」と多少落ち着いて対処できますが、腰痛になったことがない方は急に動けなくなるため不安や焦りが出るものです。


慢性腰痛の方への施術とは入り方も進め方もまるで違います。さらに、整体やマッサージに慣れていない方の場合、いきなり痛い患部にアプローチをしようとすると「大丈夫かなこの人・・・」と怖さや不安が先立ち、余計筋肉は緊張してしまいかねません。


<原因を絞ることが大事>


当院には日ごろ、様々な痛みを抱える方が来院されます。明らかに病院で診察を受けた方が良いレベルのケース(内臓関連痛・骨折・捻挫など)は見たらすぐにわかりますが、それ以外のケースでの当院での対応方法です。


まずはお話を伺って、消去法で原因を絞っていきます。炎症があるのかないのか、どの程度動けるのか、いつから痛いのかなど、お話やご様子を拝見していると、痛みの原因は一気に絞られていきます。そこは経験値がかなり活きています。


あとは施術前にもう少し原因を絞るためにご質問することもよくあります。「どういう動きや姿勢が痛いですか?また楽ですか?」「今一番ひどい時と比べると痛みはどうですか?」などです。原因を絞る上で施術前に100%の確信は必要ありません。施術中に確信に持っていければ結果は出るためです。


<施術内容と進め方>


大事なことは「1回で大きな改善を実感していただくこと」「施術中にその痛みが再現しないこと」「安心して施術を受けていただくこと」この3つです。


初めて来院されたT様(30代男性)は、首を急に痛めておられました。元々慢性的に首肩に痛みがあったそうですが、自力で改善しようと首のストレッチをしたところ、ビキッとなり首を動かせなくなったそうです。


首の可動域がかなり悪く、うがいする動作(伸展動作)は目線を少し上げる角度まで、左右への回旋動作もかなり制限がありました。「前日よりは少しましになった」そうですが、まだかなり痛そうです。細かな施術内容は割愛しますが、頭痛や腰痛もあり、首や肩の筋肉が予想通りかなり緊張していたので、いきなり患部に入らず周辺の緊張を緩めていきました。患部の筋肉への圧の加え方やほぐす順序も大切です。押された際の痛み方も伺いながら施術しましたが、良くなる過程での「効いている」痛み方でしたので、頭痛が起きにくくなる施術も加え1回目は終了しました。


<施術効果>


施術後座っていただいて、状態を確認していただきました。上向く動作、左右向く動作、ほぼ完ぺきにできるようになり痛みもほぼ解消し「全然痛くない、楽です。」と喜んでいただけました。


T様はプロの演奏家の方で、すぐに遠方での公演を控えるなど、多忙を極めている最中だそうです。T様は主役のため、痛い素振りもできず、痛いなんて言ってられないそうですが、安心されて笑顔でお帰りになられました。


とりあえずは公演直前ということで、応急処置的にでもお役に立てて良かったですが、軽いストレッチしただけで悪化する程の首肩の状態です。痛みのコントロールの必要なく、思い切り集中してお仕事できるまでサポートさせて頂ければと思います。


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