経営者がクラファンで失うもの。

クラファンは諸刃の剣


私はクラファンが嫌いじゃない。

むしろ好きだ。

挑戦する人を応援できるし、

世の中に新しいチャレンジが生まれる。


でも、

クラファンを見るたびに思う。


あれは資金調達じゃない。


信用調達だ。




友達。

仲間。

家族。

お客様。



みんなの

「応援したい」

を現金化している。




だから私は、

クラファンは無利子で気軽にできる資金調達だとは思っていない。


むしろ逆だ。




自分の社会的信用を一気に使う、

かなり重たい決断だと思っている。




例えば友達から

「お願い!応援して!」

と言われたら、





一回目は応援する。

二回目も応援する。


三回目も、

まぁ応援するかもしれない。


でも五回目くらいになると、

だんだん思う。


「お前、また来たな。」





これが人間である。





だからクラファンは、

お金を集めるというより、

信用残高を使う行為に近い。





実際、

私はこれまで

クラファンで夢を叶えた人も見てきた。



でもその一方で、

返礼品に追われて、

事業が止まってしまった人も見てきた。




クラファン成功!!

達成率300%!!

支援者200人!!


やったー!!





・・・からの。






段ボール。

段ボール。

段ボール。


梱包。

発送。

問い合わせ。


梱包。

発送。

問い合わせ。






ふと我に返る。


「私、いつからヤマト運輸になったんだっけ?」





本来なら、

商品開発をしたかった。

営業をしたかった。

事業を前に進めたかった。





でも気づけば、

毎日ガムテープを貼っている。





そんな人も見てきた。





また、

クラファンコンサルにお金を払い、

プラットフォームに手数料を払い、

返礼品を送り、

頑張ったのに手元にはほとんど残らなかった人も見てきた。





もちろん全員じゃない。


でも、

そんな現実も確かにある。





前に、長年多事業の経営をしている人から

こんなことを言われた。




「本物の経営者はクラファンなんてやらないよ」




当時の私は

「いやいや、それは言い過ぎでしょ」

と思った。




でも今なら、

その言葉の意味は少しわかる。





クラファンが悪いんじゃない。





本当に強い事業は、


クラファンがなくても回る。

紹介が起きる。

リピーターが増える。

信用が積み上がる。




つまり、

信用残高を使う側じゃなく、増やす側になっている。




経営で一番大事なのは、

売上でも、

フォロワー数でもない。


主導権だ。




難しく聞こえるけど、

要するに

誰がハンドルを握っているか。

という話。





クラファンも、

SNSも、

広告も、

全部便利だ。





でも便利だからといって、

全部に依存し始めると、

気づけば経営者なのに助手席に座っている。





そして、

なぜかみんなから

「右!」

「左!」

「もっと投稿!」

「もっと広告!」

「もっとクラファン!」

と言われている。




それはもう運転じゃない。

アトラクションである。




だから私は、

クラファンをやるなら

相当な覚悟でやった方がいいと思っている。





「とりあえずやってみよう」

じゃない。





この信用を使ってでも、

事業を加速させる。


この信用を使ってでも、

未来を変える。


そのくらいの覚悟だ。





本当に強い事業者って、

クラファンをしている人じゃない。





応援が自然に起きる人だ。



信用残高を使っている人じゃない。

信用残高が増え続けている人だ。



応援を集めるのが上手い人じゃない。

応援したくなる生き方をしている人だ。





クラファンは素晴らしい。


でも、

気軽な資金調達ではない。


自分の信用を使ってでも、

事業を加速させるための起爆剤だ。





それができないなら、

ただ信用残高を失って終わる。


だって、

クラファンで本当に使っているのは、

お金じゃない。


あなたの信用だから。

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