2025.12.13
なぜ八百屋がスムージーレシピ集を発売したのか
― 誰も無理をせず、野菜を最後まで活かすために ―
こんにちは。
京都二条で「有機野菜と果物の八百屋 マルシェノグチ」を営んでいます。
今回は、
スムージーレシピ集を発売するに至った経緯について、
少し長くなりますが、正直な想いを書かせてください。
八百屋を続ける中で、ずっと見てきた現実
農家さんが心を込めて育てた野菜や果物。
でも、そのすべてが店頭に並ぶわけではありません。
現場には、必ずこうした現実があります。
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形や大きさが理由で「規格外」になる野菜
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飲食店に加工用として提案しても、条件が合わず使われない野菜
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運送中の衝撃や、届いた時点での小さな傷によって販売できなくなるもの
どれも
味も栄養も、何も問題はない。
それでも、
「売れない」「使われない」という理由だけで、
廃棄されてしまう野菜や果物がゼロになることはありません。
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新しい事業を始める時、決めていること
新しく何かを始める時、
自分の中でひとつだけ、強く決めていることがあります。
それは、
「この事業によって、誰かが無理をしたり、
誰かが悲しんだり、痛みを伴うものであってはいけない」
ということです。
儲かっていても、
誰かの犠牲の上に成り立つ事業なら続けたくない。
八百屋として、
野菜を扱う人間として、
そこだけは譲れませんでした。
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そうして生まれたのが、スムージー事業です
いくつもの課題を見てきた中で、
「これなら、みんなが笑顔になれる形が作れるかもしれない」
そう思えたのが、スムージーでした。
スムージー事業には、こんな意味があります。
① 農家さんにとって
やむを得ず廃棄するしかなかった
野菜や果物を買い取り、収益に変えることができる。
② お客様にとって
手軽に取り入れられて、
美味しく、健康につながる新しい選択肢になる。
③ 子どもたちにとって
野菜が苦手でも、
スムージーなら自然に口にできる。
④ お店にとって
スムージーをきっかけにお店を知ってもらい、
一つでも野菜が売れたら、それだけで嬉しい。
⑤ 野菜・果物にとって
捨てられず、
誰かの体をつくる食べ物として役目を果たせる。
誰も無理をしない。
誰も損をしない。
そして、野菜もきちんと活かされる。
これが、スムージーが生まれた本当の理由です。
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でも、スムージーは「続かなければ意味がない」
スムージーを始めてから、
また別の声も聞くようになりました。
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「家でも作りたいけど、組み合わせが分からない」
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「結局いつも同じ味になる」
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「最初は良かったけど、続かない」
スムージーは、
続いてこそ意味がある。
そこで、
現場で実際に作り、飲み、提案してきた組み合わせを
一冊にまとめようと決めました。
それが、今回発売した
スムージーレシピ集です。
▶︎ スムージーレシピ集の詳細はこちら
https://ticket.tsuku2.jp/events-detail/00965529120382
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このレシピ集で大切にしたこと
このレシピ集では、
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特別な材料は使わない
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毎日飲んでも負担にならない
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家庭で無理なく続けられる
ことを何よりも大切にしています。
「おしゃれ」よりも
「現実的」。
「映え」よりも
「続く」。
八百屋の現場から生まれた、
暮らしに寄り添うレシピ集です。
最後に|野菜が、ちゃんと生きる形を
「物は、これを生かす人に集まる」
野菜や果物も同じだと思っています。
捨てられるために生まれてきたものは、
ひとつもありません。
このスムージーレシピ集が、
野菜を無理なく、楽しく、最後まで活かす
小さなきっかけになれば嬉しいです。
▶︎ スムージーレシピ集を見る
https://ticket.tsuku2.jp/events-detail/00965529120382