モルック初心者ガイド完全版── 遊び方が自然に身につくステップ

「モルックってテレビで見たけど、実際どうやって遊ぶの?」
「公園で見かけたけど、ルールがよくわからない…」

そんな疑問を持つ方に向けて、本記事は、モルックの普及活動や親子向け体験会を山梨県で行っている「甲斐LABO」が作成しています。

文章を読むだけでイメージできるように構成していますので、リラックスして読み進めてください。

最後には、実際に投げ方を体験できる「甲斐LABO モルック体験会」もご紹介しています。

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モルックとは?
フィンランド生まれの誰でも楽しめるスポーツ


モルックは1996年にフィンランドで生まれたアウトドアスポーツです。
フィンランドのカレリア地方に伝わる伝統的なゲーム「キイッカ(kyykkä)」を元に、Tuoterengas社(現Lahden Paikka社)によって開発されました。

木でできた棒(モルック)を手に持ち、少し離れた場所に並べた番号付きのピン(スキットル)に向かって投げます。
見た目はとてもシンプルですが、狙いを定める集中力と、状況を読んで「どの番号を倒すか」を考える戦略性があり、大人も子どもも一緒に熱中できるのが特徴です。

世界の競技人口は約10万人、日本でも約1万人以上がプレイしていると推定されており、テレビ番組「ラヴィット!」での特集や、お笑いコンビ「さらば青春の光」森田哲矢さんが日本代表として活躍するなど、じわじわと注目を集めています。

モルックの魅力──なぜ初心者でもすぐ楽しめるのか

特別な運動神経は必要ありません。投げるのも野球のように腕を大きく振るのではなく、手元から"そっと押し出す"ような動作なので、4〜5歳の小さな子どもから高齢の方まで無理なく楽しめます。

母国フィンランドでは「サウナとビールを楽しみながら遊ぶカジュアルスポーツ」として親しまれており、家族で遊ぶレクリエーションとしても、仲間で盛り上がるスポーツとしても相性が抜群です。運の要素も強いため、初めて参加した方がいきなり勝つことも珍しくありません。

モルックに必要な道具──シンプルな3点セット

モルックを始めるために必要な道具は、わずか3つだけです。

1. モルック(投げる棒)

長さ約22.5cm、直径約5.9cmの木製の棒です。この棒を投げてスキットルを倒します。慣れてくると持ち方を変えることで、狙ったスキットルだけを倒せるようになります。

2. スキットル(番号付きのピン)

1から12までの番号が書かれた木製のピンで、全部で12本あります。長さは約15cm、直径約5.9cmです。倒れたスキットルの番号や本数が得点に反映されます。

3. モルッカーリ(投げる位置の目印)

モルックを投げる位置を示す目印です。木の枝などで代用することもできます。 これらの道具はセットで販売されており、Amazonや楽天などの通販サイトで3,000円〜10,000円程度で購入可能です。

また、モルック専門店や公式サイトでは競技向けの本格的なセットも手に入ります。

モルック 日本正規公式品 NEW モデル TACTIC MOLKKY 


モルックの基本ルール──50点ピッタリを目指すシンプルなゲーム

ゲームの準備

番号が書かれた12本のスキットルを、決められた形に並べます。スキットルの並べ方は、最初に「10・11・12」を三角形の形に配置し、その周りに残りの番号を並べていきます。

具体的には以下の配置です:

【1列目】   1   2

【2列目】  3  10  4

【3列目】 5  11  12  6 【4列目】  7   9   8

左側が奇数(1、3、5、7)、右側が偶数(2、4、6、8)で囲まれており、真ん中には高い点数(10、11、12)が配置されているのがポイントです。 モルックを投げる位置(モルッカーリ)からスキットルの先頭までの距離は、3〜4メートル(大会では3.5mが標準)離します。

得点の決まり方──2つのシンプルなルール

モルックの得点ルールは少しだけ独特ですが、一度覚えれば簡単です。

1本だけ倒れた場合: 倒れたスキットルに書かれた数字がそのまま得点になります。 例: 「7」を1本だけ倒した → 7点

複数本倒れた場合: 倒れた本数がそのまま得点になります(数字は関係ありません)。 例: 「8、9、12」の3本が倒れた → 3点

勝利条件と特別ルール

ゲームの目的は50点をピッタリ取ることです。ただし、50点を超えてしまうと25点に減点されてゲームが続きます。終盤は「どの数字を狙うか」という戦略が非常に重要になります。

また、3回連続でスキットルを1本も倒せなかった場合は、その時点で失格となります。これがあるため、無理に高得点を狙うよりも、確実に倒せる番号を選ぶという判断も大切になります。

ゲームの流れ

①2チーム以上で対戦し、投げる順番を決めます。 モルックを投げてスキットルを倒します。 ③倒れたスキットルの本数または番号で得点を計算します。 ④倒れたスキットルは、倒れた場所でそのまま立て直します。これが重要!) 次のチームのターンに移ります。

このルールがあるため、ゲームが進むにつれてスキットルは徐々に広がっていき、戦略性が高まっていきます。

初心者のための投げ方とコツ──まずは基本の水平投げをマスターしよう

基本フォーム──下手投げで水平に

モルックでは必ず下手投げというルールがあります。野球のように振りかぶったり投げ上げたりすることはできません。

基本の投げ方(水平投げ):

・モルックを横向きに持ち、地面と水平に保ちます ・重心が安定するように棒の中心を握ります ・狙いを定めて数回素振りをします ・手首を返さず、まっすぐ押し出すように投げます ・フォロースルー(投げた後の動作)まで意識します

初めてモルックを投げると、多くの人はつい力が入りすぎてしまいます。しかし、モルックは力ではなく"方向"と"距離感"が大事なスポーツです。力を入れなくても意外と飛びますし、リラックスして体幹がブレずに投げた方がよく当たるのでおすすめです。

初心者が最初につまずくポイント

モルックが回転してしまう: 持つ場所が中心からズレているか、変に力が入っている可能性があります。擬音で表すなら「えいっ!」よりも「スッ」と投げるイメージです。

まっすぐ飛ばない: 投げた後も棒が水平のまま飛んでいくのが理想です。途中で縦になってしまっているなら、まっすぐ投げられていません。

上達のための練習方法

  • 1:2人でキャッチボール: 野球のキャッチボールの要領で、相手がキャッチしやすいくらいのスピードでふわりと投げてみましょう 2:1人で真上に投げる: 真上に投げてキャッチするを繰り返すと、まっすぐ投げられた時の感覚がつかめます 3:ペットボトルで練習: ペットボトルを的にしてフォームを練習するのもおすすめです 4:スマホで撮影: フォームを動画で撮って見返すと、無意識のクセがわかります。

    特に初心者のうちは、複数のスキットルを倒すよりも、ひとつだけを狙うほうが上達が早く、得点も安定します

    応用の投げ方──状況に応じた3つのテクニック

    基本の水平投げに慣れてきたら、以下の投げ方も練習してみましょう。

    1. ラハティ投げ(山なり投げ)

    ・手の甲を前にして逆手で握ります ・軽くバックスピンをかけて山なりに投げます ・着地後の動きが少ないため、奥のスキットルだけ倒したいときに有効です ・フィンランドのラハティ市で発見されたことから命名されました

    2. 縦投げ

    ・モルックを縦に持って投げます ・横に並んだスキットルの中から1本だけ狙いたいときに使えます ・着地時にイレギュラーなバウンドをしやすいので、直接当てるのが理想です

    3. 裏投げ(バックスピン投げ)

    ・モルックを逆回転させることで転がりを最小限にします ・手前のスキットルだけを倒したいときに有効です ・上級者向けのテクニックですが、決まると非常にカッコいい投げ方です

    初心者でも勝てる戦略とコツ──運だけじゃない駆け引きの楽しさ

    序盤の戦い方──焦らずコツコツと

    ゲーム開始直後は、スキットルがまとまって並んでいます。この段階で力強く投げて複数本倒すと、確かに得点は取れますが、高得点のスキットル(10、11、12)が飛び出して相手を有利にしてしまうことがあります。

    初心者は「とりあえずたくさん当てよう!」と思いがちですが、実は「ゆるガシャ」(優しめのガシャ)という戦術もあります。これは、ガシャほど強く投げず、相手にも大きな点数を取られないようにする中級者以上のテクニックです。

    中盤・終盤の戦い方──距離感と得点計算が勝負

    スキットルが広がってくると、「確実に倒せる距離」を把握しておくことが重要になります。自分が得意な距離・苦手な距離を知っておき、戦略を立てましょう。

    最も重要なポイント: 最初から高い得点を狙っても、外してしまうと0点です。2回続けて外すと失格リーチになり、ピンチに陥ります。初心者はまずは確実に点を取ることが大事です。

    相手の立場で考える──勝てる人の思考法

    自分の得点だけでなく、相手がどのように上がろうとしているかを考えることが大切です。30点を超えたあたりからは、どこを狙えば自分の方が有利に進められるかを常に考えましょう。

    時には「倒さない=場を崩さない」という選択も立派な戦略です。相手に不利な配置をキープしたいときや、得点計算を見越してあえて投げずに次のチャンスに賭けることもあります。

    チーム戦の役割分担

    2人以上のチーム戦では、投げ方や性格によって役割を分けるとチーム力が一気にアップします:

    安定タイプ: 確実に当てられる距離で得点を積み重ねる

    パワータイプ: 遠い距離や複数本を倒す場面で活躍

    戦略タイプ: 盤面を読んで最適な選択を提案する

    どこで遊べる?──必要なスペースと適した場所

    必要な広さ

    モルックに望ましいスペースは幅6×奥行き10メートル以上です。
    ただし、子どもや高齢者が主体なら5×8mでもプレイ可能です。広いほど安全に楽しくプレイできます。

    適した場所の条件

    ・石の少ない土や砂地の広場 ・短く整った芝生・草地の広場 ・体育館やアリーナなどの室内施設

    これらの場所は安全性が高く、投げやすさがあり、スキットルの動きが予測しやすいため、ゲームがより戦術的に楽しめます。

    遊べる場所の例:

    ・公園(広場や芝生エリア) ・キャンプ場 ・ビーチ(砂浜) ・体育館(屋内でも可能) ・グラウンド

    必要なのは"スキットルが倒れても迷惑にならないちょっとしたスペース"だけ。

    甲斐LABOの体験会では、屋内会場・屋外会場どちらも用意しており、天候を気にせず参加できるようになっています。

    もっと上手くなりたい方へ──甲斐LABOのモルック体験会

    モルックを独学で覚えることもできますが、投げ方やルールの細かい部分が分からないまま遊んでいると、どうしても「これで合ってる?」という不安が残ります。


    体験会で得られる3つのメリット

    1. 投げ方の壁を10分で越えられる

    最初の10分で基本の投げ方を一緒に練習するため、文章だけではなかなか伝わらない「感覚」が一気につかめます。参加者の方からよくいただく声は「一度だれかに投げ方を見てもらうと一気に理解が進む」というものです。

    2. ミニゲーム形式で楽しみながら覚えられる

    座学ではなく、実際にゲームをしながらルールや戦術を学べるため、理解のスピードが格段に上がります。「もっと上手くなりたい」という気持ちも自然と湧いてきます。

    3. 手ぶらで参加OK・アットホームな雰囲気

    必要な道具はすべてこちらで用意するので、手ぶらで参加できます。
    会場は都内や関東近郊が中心で、初心者・親子・未経験者向けに、気軽に参加できる体験会を定期開催しています。

    こんな方におすすめ

    ・「テレビで見て興味を持った」という方 ・「公園で見かけて気になっていた」という方 ・「友達に誘われて始めたけど、基礎から学びたい」という方 ・「家族で楽しめる新しいスポーツを探している」という方 ・「まずは一回しっかりやってみたい」という方

    初心者の方がよく心配する「自分だけ上手くできないのでは?」という不安も心配いりません。運の要素が強いので、初めて参加した方がいきなり勝つことも珍しくありません。

    "誰でも主役になれるスポーツ"だと実感できるのがモルックです。

    【甲斐LABO主催】モルック体験会のご案内はこちらでチェック>>>

    まとめ──最初の一歩はとても簡単

    モルックは難しい準備もなく、今日からでも始められるスポーツです。投げ方が少し安定してくるだけで、驚くほどゲームが楽しくなります。

    ・モルックはフィンランド生まれの誰でも楽しめるスポーツ ・必要な道具は3点セットのみ(3,000円〜4,000円で購入可能) ・基本ルールは50点ピッタリを目指すシンプルなゲーム ・投げ方の基本は「下手投げで水平に」 ・初心者は確実に点を取ることが勝利への近道 ・戦略と運のバランスが絶妙で奥が深い

    まずは軽く遊んでみて、「もっと楽しみたい」と思ったタイミングで、ぜひ甲斐LABOの体験会にご参加ください。

    初心者向けモルック体験会の詳細はこちらをクリック

    きっと、初めてのモルックが"またやりたい!"と思える体験になるはずです。

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