人は、普段当たり前にできた動作ができなくなると、ショックを受けたり自信をなくすものです。中には好きなことを諦めてしまう方もおられます。改善できるのであれば、とてももったいないことだと私は思います。

A様（80代男性）は、最初腰痛で来院されました。

50メートルしか歩けず、生活スタイルを変えざるを得なく大変お困りの状況でした。ただ、A様は腰痛治療を何もしていなかったたわけではありません。ブロック注射2ヶ月通うが効果なし。リハビリ3ヶ月通うが効果なし。（注：効果の有無はご本人様の実感です）

良くなるはずと続けても、成果がないと疑心暗鬼にならざるを得ませんよね。A様は「整体もどうせ効果ないのでは？」と当院に行くか迷い、一度受けて効果なければ即やめようと思っていると、初回の問診時にお話くださいました。少し自信を無くされて焦りもおありのようでした。

おかげ様で初回の施術で腰痛は大幅改善しました。「こんなに楽になるとは思わなかった」と驚かれ喜ばれていました。ありがとうございます。

A様から見れば、最優先事項の腰痛への効果が不明だったわけですし、腰痛以外に不調はあちこちあったそうですが、それどころではなかったとのことでした。

一番気になる症状が期待以上に楽になり「この人なら他の症状も改善してくれるかも？」と、後日「実はこういう不調もあるのですが良くなりますか？」というのは、初めての方によくある傾向です。

A様は「ずっと前からなんだけど、朝顔洗う時に左腕が思うように動かなくて、こういうのはもう治らないですよね？」とご相談いただきました。

実際に顔洗う動作を見せていただき、触診でも可動域を調べたところ、肩関節と肘関節の可動域が悪いことが分かりました。また動かすときに左の肩に痛みもあることが分かりました。

老化でもう治らない改善しない、と諦める方が結構おられます。A様も左腕に関してそう捉えておられました。確かに椎間板の著しい変性や、関節の手術後の可動域の限界など、仕方ないこともあります。

加齢による筋力低下や骨密度低下などはあっても、筋肉や関節の柔軟性は十分改善しますし、体のバランスも改善することができます。当然痛みの改善にもつながります。しっかりメンテナンスさえすれば、まだまだお体のパフォーマンスはしっかり上げられてキープできると考えております。

キープできれば運動量が上がり、健康寿命を延ばすことができます。実際当院にはそういう方々が沢山おられます。

左腕（肩関節・肘関節）の可動域は、割と短時間の施術で改善することができました。後日「顔が普通に洗えるようになりました」とご報告いただきました。そして最近来院された際に「おかげ様で全身調子がいいです！」と笑顔でお話されました。

あちこち不調だったA様の実感がこもったお言葉ですね。生活スタイルもすっかり元に戻られて、自信も回復されたご様子で私も嬉しい限りです。