お節介ちえこの部屋づくり 第5話
私たちは、幼い頃から物を粗末にすることは、悪だと教えていただいています。
捨てることは、物を粗末にすることとイコールだと教えられています。
果たして、物を捨てずに持っていることが、本当に物を大切にしていることなのでしょうか?在ることさえ忘れられて、奥深くしまい込まれている物たちは、大切にされていると喜んでいるでしょうか?
物は、使われて初めて生きるのです。誰かのお役に立って初めて、この世に誕生した喜び、価値があるのです。勿体無いからと奥深く収められ、存在すら忘れられてしまっている物の気持ちになって考えてみましょう。
もし、自分がクローゼットにしまわれた今は全く着てもらえていない服だとしましょう。見られるたびに、『昔は着れたのに・・・』とか『いつか痩せたら着よう・・』とか『好きだけど、流行遅れなのよね・・・』とか思われているとしたら、大切にされていると感じるでしょうか。幸せだと思うでしょうか。悲しい気持ちになりませんか。。。
物を大切にすることは、物がこの世に誕生した価値を認めてあげることです。それは、しまうことではなく、使うことなのです。
私たちが思う“いつか”は、いつ来るのでしょうか?(未来不安型)
確かに“いつか“に備えておく必要のあるものもありますよね。でも、それも時折見直して、入れ替えが必要です。
例えばヨーロッパにおいては、物を大切にする事とは、古くなった服や家具をリメイクしたり、子や孫に繋いだりして、使い続けていくことだという話を聞いたことがあります。とても素敵なことだなと心から感動しました。
私は、裁縫やDIYに興味があるわけでもなく、服は、娘に譲るか、知人に譲るかくらいしかできませんが(― ―;)
ちなみに以前は、リサイクルショップを活用していたこともありましたが、タイムリーにいけない場合、常に『いかなきゃ』という思いに駆られることや、時間とガソリン代に換算してみたら、どう考えても赤字だということに気づいてからは、利用をやめました。
今一度、物を大切にするということの意味を一緒に考えてみませんか??
とここで、Kさん宅に話を戻して・・・
ペットボトルはすべて処分し、来客用の紙コップは残すことにしました。
それから、「長い間使ったことの無いもの・年に数回使うもの・時々つかうもの・日常的に使うものに分類」し、使ったことのないものは迷わず廃棄させていただくことに。
そして、同類の食器は必要数を決めていただき、その中から、残すものと廃棄してしまうものを選択して頂きました。
ここまでで、3分の1位は減りました。
それから、残った食器類を、「目線の高さに日常使い・下の段に時々使うもの・上段に年に数回使うものと分けて整頓」しました。
それだけでも、食器棚には空間が生まれ、随分印象が変わりました。一目でどこに何があるのかがわかるようになりました。
幾重にも重ねられ、いちいち上の物をどかして使っていたお皿や、前後に並べられ、その都度手前のものを寄せて奥のものを取り出して使っていたお椀類が、見事に取り出しやすく整然としたところで、第一回食器棚の食器の整理整頓終了しました。