児玉邸

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私達について

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児玉邸について
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私たち家族は、長野県東御(とうみ)市にある
国の登録有形文化財「児玉家住宅」に,4世代7人で暮らしています。

大正11年生まれの父、一彦(かずひこ)。
昭和26年生まれの私、俊一(しゅんいち)と28年生まれの妻、恵仁(えに)。
そして次男で昭和61年生まれの寧(ねい)と、同い年の妻でドイツ人のアネマリー(ニックネームはアニー)。
その娘の心美(こごみ)と和波(ななみ)の7人になります。

私の父はこの家で育ちましたが、私自信はこの家で生まれておらず育ってもいません。
銀行に勤めていた父が各地を転勤していたためです。

子どものころから夏休みになると、この家にすむ祖母のもとに私は一人で送り込まれていました。
父からはいつも「この家を守っていくんだぞ!」と言われて育ちました。
この家の維持保存をどうすべきかは、成人してからもずっと課題でした。


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児玉邸でワインを作る理由
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現在、私が住む東御(とうみ)市は、上田市と小諸市に挟まれた場所にあります。
この地域は近年、千曲川ワインバレーとして知られるようになりましたが、
東御市はワインバレーの核となる位置づけで、ワイン作りを目指す新規就農者が相次いで参入しています。

この地域のワイン作りが盛んになったのは、エッセイストで画家の玉村豊男さんのお陰です。
玉村さんは1991年にこの地に移住され、2003年にヴィラデスト・ワイナリーを開設。
2015年には受託醸造専門のアルカンヴィーニュ・ワイナリーもオープンさせました。
現在の日本ワインブームの火付け役と言っても過言ではないと思います。
我が家から玉村さんのワイナリーまでは車で5分です。
  
玉村さんご夫妻から
「児玉さんの家の蚕室(さんしつ)をワイナリーにすると、フランスの古いワイナリーのようで面白い」と言われて、
我々夫婦は2014年に赤ワインのメルロー200本を、1反歩(たんぶ)約300坪の畑に定植しました。
同時に横浜市青葉区から住民票を移動しました。

翌年、ご近所にお貸ししていた生食ぶどうの畑が戻ってきたので、
現在はなんと「種あり!!のシャインマスカット」も栽培しています。
ワインのほうは2016年がファーストヴィンテージで、
毎年500本前後のワインをアルカンヴィーニュ・ワイナリーで委託醸造し販売しています。

アルカンヴィーニュには、ワインの栽培から醸造、ワイナリー経営までが学べる
日本で初めての民間施設「千曲川ワインアカデミー」が併設されています。
私の家族は、父を除いて普段ほとんどお酒を飲みませんが、私は同アカデミーの1期生として
ワインについて1年間、勉強をしました。その結果、ワインの味が少しは分かるようになってきました。


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丁寧な暮らしの中で作る、ワイン
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そんななか次男に「ワインの栽培、手伝ってよ」と頼んだら、
2018年に家族を連れてシベリア鉄道経由でドイツから帰ってきてくれました。

次男は、農作業のスピードが早いので、ほんとに助かっています。
ワインぶどうの有機栽培に、とても強い意欲をもっていて、
これから始まるワイン畑の開墾も、自分で一から重機を操りながら進めていきたいと話しています。
農薬をなるべく使いたくない次男は、シャインマスカットを種なしにするための農薬も使わないので、
我が家のシャインマスカットは「種あり!!」です(^O^)

この家に到着以来、建物のなかの様々なゴミを片づけ、色々な場所を修理、補修、リノベーションし、
家の裏にある高さ10メートルあまりの針葉樹を10本以上も切って、干し柿を600個ぐらい作り、
栗やクルミを収穫し、烏骨鶏やウサギを飼い、2019年に初挑戦の米は無農薬不耕起栽培で300キロを収穫しました。
ヤギを飼いたいとも言っていて、自給自足的な暮らしを目指しているようです。


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これからの児玉邸
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今後のワインの品種拡大と畑拡張については、我々夫婦もがんばる必要がまだありそうです。
まずはシャルドネ(白ワイン)、そしてソーヴィニヨンブラン(白ワイン)、
その次はカベルネフラン(赤ワイン)?等々、夢はふくらんでいきます。
ドイツ系の品種も栽培できたら、面白いかなぁ。
  
お蔭さまで大正11年生まれの父も元気です。
ひ孫たちとの生活が刺激になっているのだと思います。
ドイツからの家族との4世代7人の暮らしは、カルチャーギャップの大きさにビックリすることも多いですが、
日々のにぎやかな楽しさには代えられません。
超寒くて不便な古民家での子育てを気に入ってくれているアニーに、何より感謝です。

東京でIT系に勤める長男の奏(そう)は、こちらへ来たときは畑を手伝ってくれたり、
父と囲碁をしてくれたりします。ワインの醸造に興味があるそうなので、
いつかこちらでワインビジネスに参加してくれることを願っています。


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児玉家住宅について
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児玉家は京都の六波羅探題で、鎌倉幕府の御家人をしていましたが、
室町時代になって同じ御家人だった海野氏を頼り、この地に移り住んできたとされています。
我が家の裏にある26ヘクタールの児玉山は、海野氏から譲り受けたではないかと私は考えています。

移り住んで以降、庄屋職や医業、味噌醤油の醸造などをしていましたが、
明治以降は、鉱山開発、銀行業などにも携わってきました。
児玉家住宅は、明治26年から43年にかけて17年の歳月をかけて建てられました。
800坪の敷地内の建物など12か所が、国の登録有形文化財の指定を受けています。

そんな我が家で作ったワインやシャインマスカットを、
このショップで販売していきたいと思っています。