mail magazine backnumber
メールマガジン バックナンバー
感性が表れる【菓銘のつけ方】
ならの和菓子教室千鶴庵の井上千鶴です。 早いもので、あと1週間もすれば霜月(11月)ですね。 そこで、「霜月」という銘の和菓子をご紹介します。 といっても「霜月」の銘は私がつけたのですが。 こちらの和菓子は私の創作なので、銘をつけました。 今日は、菓銘(お菓子の名前)のつけ方について少しお話します。 練り切りのような上生菓子には菓銘がついています。 そのつけ方なのですが、 例えば、紫陽花を象った和菓子を作ったとします。 お菓子に名前をつけるときそのまま、「紫陽花」とすることもありますが、 ちょっと違った名前「七変化」(色が変化するから)や 「四葩」(花びら(本当はがく)の枚数から)といった名前を聞かれたことはないですか。 和歌でもよく使われる言葉ですが、こういった古典の中に登場するような雅な言葉が 銘として用いられることが多いようです。 これはどちらかというと京都の和菓子に多く見られる傾向です。 和菓子を買う時、あるいは作る時、この銘にも目を向けてみてください。
作った人の感性が表れていますから。