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食が危ない!「添加物大国」日本 〜総論②〜【東洋医学の智恵袋 vol.69】

こんにちは!
十条銀座「誠真堂鍼灸院」院長の東です。

前回は、
日本で使用が許可されている
食品添加物の数が
先進国では飛び抜けて多いと
お話ししました。

「知らなかった」という声を
皆さんからいただいています。

今回は、
なぜ日本の添加物は多いのか、を
認可基準の観点から
お話ししようと思います。


◆日本と欧米諸国の基準の違い

「日本食は世界の健康食」
とされる日本。

にもかかわらず、
なぜ許可される食品添加物が
多くなるのか。

それは、日本と欧米諸国の
添加物の使用許可基準が異なることが
原因の一つとなっています。

日本では、農薬も食品添加物も
「明らかな危険性」がない限り
使用が許可されます。

要するに、
安全性に疑問があっても
「明らかに危険」なものでなければ
「安全な食品」とされる
ということです。

これに対して、欧米諸国は
「明らかな安全性」がない限り
使用が許可されません。

少しでも「安全性」に
疑問がある食品は
市場に流通しないように
なっているのです。

この差は、とても大きいですね。

天と地ほどの差があると
言えるでしょう。


◆トランス脂肪酸を例にとると…

例えば、健康に悪影響を及ぼすことで
知られる「トランス脂肪酸」は、
世界保健機関(WHO)によって
心筋梗塞と肥満、アレルギー疾患を
引き起こすことが明らかになっています。

そのため、世界各国で使用制限や
表示義務を行うなどの対策が
なされています。

一方、日本では使用制限はおろか
表示義務すらありません。

食品メーカーや外食チェーンが独自に
トランス脂肪酸の低減に向けた対策を
進めている状況です。

ここで、日本の「食品安全委員会」の
トランス脂肪酸に対する評価を
確認してみましょう。

「食品安全委員会」とは
2001年のBSE問題をきっかけに
国民の健康の保護を目的として
2003年に内閣府に設置された
「リスク評価機関」です。

食品に含まれる農薬・食品添加物などが
人の健康に与えるリスクを
科学的・客観的・中立的に評価します。

そして、この食品安全委員会の
「リスク評価」を受けて
農林水産省などの各省庁が、
食品の規格基準を設定することになります。

その食品安全委員会の
トランス脂肪酸に関する評価は
以下のとおりです。

==================

・トランス脂肪酸を多く食べると、
 冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞など)
 の発症が増加する

・しかし、日本人の推定平均摂取量は、
 総摂取エネルギー量の0.31%。
 WHOの勧告(目標)基準である
 エネルギー比1%未満を下回るため、
 通常の食生活では健康への影響は小さい

==================

上記の評価が基となり
日本では含有量の表示義務すら
必要ないとされているのです。

要するに
「欧米諸国とは異なり、
日本の食習慣ではトランス脂肪酸を
大量に摂取することはなく
明らかな危険性はないから
表示義務もいらないよ」
という判断をしたということです。

しかし、冠動脈疾患を発症することが
明確な添加物であれば
少なくとも口にする食品に
含まれる量くらいは
表示して欲しいですよね。

特に、心臓疾患のある方は
たとえ少量であっても
口には入れたくない
と思うはずです。

「影響はない」のではなく
「影響は小さい」のですから、
摂取すれば健康には影響がある
ということになります。

表示がなければ、私たち消費者が
トランス脂肪酸含有量が少ないものを
選ぶことさえできません。

表示義務がないために
私たち消費者の「選ぶ権利」が
奪われているということですね。

「明らかな危険性がない」という基準は
明らかに危険ではないでしょうか…。

その3に続きます。



誠真堂鍼灸院
東 洋史


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