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医食同源!日本食のチカラ 〜小豆編⑧〜【東洋医学の智恵袋 vol.62】

こんにちは!
十条銀座「誠真堂鍼灸院」院長の東です。

小豆編は、今回で完結です。

やはり、
まだまだ書き足りないことがあるのですが、
全てを伝え切ることは難しいですね。

日本食の素晴らしさに触れ、
少しでも皆さんの健康に
寄与できたのであれば
とても嬉しく思います。


◆自作の小豆に使うべき砂糖は

前回は、
ゆで小豆缶に使われている白砂糖の
中毒性についてお話ししました。

スイーツ好きな方は、
気をつけたいところです。

では、ご自宅であんこを作る際は、
どんな砂糖を使えば良いか、
ということになります。

オススメは、「てんさい糖」です。

てんさい糖は、
別名「ビート糖」とも呼ばれ
「甜菜(てんさい)」という植物から
作られる砂糖のことです。

甜菜は、別名「砂糖大根」と呼ばれ
まろやかですっきりとした
甘さとコクが特徴で、
料理やお菓子作りにも適しています。

しかし、このてんさい糖、
海外ではポピュラーですが、
原料の甜菜が北海道でのみ
栽培されているため
知っている人はさほど多くありません。

では、「身体に優しい」と言われる
てんさい糖の特徴をみていきましょう。


①天然のミネラルが含まれている

様々な代謝を促進し、
心身のバランスを整えるミネラルは、
体内で作られないため、
常に食べ物から補う必要があります。

てんさい糖には、カリウム・カルシウム・
リン・マグネシウム・亜鉛等の
天然のミネラルが含まれています。

ちなみに、
上白糖は99%が炭水化物です。


②腸内環境改善

てんさい糖には、
ラフィノースやケストースといった
天然の「オリゴ糖」が含まれています。

オリゴ糖は
腸内の善玉菌の栄養源になる成分で、
便秘や下痢を解消する
整腸作用があると言われています。

糖類の中では、てんさい糖だけが
オリゴ糖を含んでいます。


③血糖値の上昇がゆるやかになる

てんさい糖はGI値が低く、
血糖値の上昇をゆるやかにすると
言われています。

GI値とは、Glycemic Index
(グリセミック・インデックス)
の略称です。

小腸で吸収されやすい
ブドウ糖を100として、
食品に含まれる糖質の吸収度合いを
数値化したものです。

つまり、
ブドウ糖よりも糖質の吸収度合いが
高い食品はGI値が100以上となり、
ブドウ糖よりも低ければ100未満となります。

このGI値が高い食材を食べると
吸収が早いため血糖値が急上昇し、
低い食材を食べると吸収が遅いため
血糖値は緩やかに上昇するのです。

このGI値は、
1990年代に注目されるようになり、
2003年にはWHOから
「過体重、肥満、2型糖尿病の
発症リスクを低GI食品が低減させる
可能性がある」というレポートが出され、
様々な研究が行われるようになりました。

GI値は、
低・中・高と3つに分類されており、
70以上の食品を高GI食品、
56~69の間の食品を中GI食品、
55以下の食品を低GI食品と
定義されています。

以下、主な糖類のGI値です。

グラニュー糖:110
麦芽糖:110
氷砂糖:110
上白糖:109
粉砂糖:109
三温糖:108
きび砂糖:100
黒砂糖:99
玄米水飴:98
水飴:93
ミルクチョコレート:91
はちみつ:88
キャラメル:86
加糖練乳:82
いちごジャム:82(一般的なもの)
(白米:81)
メープルシロップ:73
てんさい糖:65
和三盆:65
パイナップル:65
レーズン:57
(玄米:55)
マヌカハニー:55

これを見ると、数ある糖類の中で
てんさい糖のGI値が
かなり低いことが分かりますね。

あくまでも「砂糖」ですから
摂り過ぎには注意が必要ですが…。


◆てんさい糖ときび砂糖

てんさい糖と同じようにミネラルを含み、
糖類の中では比較的低カロリーの砂糖に
「きび砂糖」があります。

少し詳しい方であれば
「きび砂糖じゃダメなの?」という
ご質問をされるかもしれません。

きび砂糖も悪くはないのですが、
上記のとおりGI値が100であり
「高GI食品」となっています。

しかも、きび砂糖には
「オリゴ糖」が含まれていません。

オリゴ糖は、上述の通り
整腸作用があり、
これによって新陳代謝も良くなるため、
美肌や口臭、腰痛改善も
期待できるのです。

さらに、オリゴ糖は
「難消化性(消化しづらい)」であり
唾液や胃液などの消化酵素で
ほとんど分解されず、
そのまま大腸に届くという
特徴があります。

そのため、糖質として
身体のエネルギーになりにくく、
摂取しても血糖値の上昇に
ほとんど影響しません。

てんさい糖を使って
自家製のあんこを作れば、
糖分を気にせずに美味しく健康的に
スイーツを楽しむことができます。

皆さんも、
十勝産小豆とてんさい糖で作った
ヘルシースイーツを楽しんでみませんか?


誠真堂鍼灸院
東 洋史

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