誠真堂鍼灸院

mail magazine backnumber

メールマガジン バックナンバー

医食同源!日本食のチカラ 〜小豆編⑥〜【東洋医学の智恵袋 vol.60】

こんにちは!
十条銀座「誠真堂鍼灸院」院長の東です。

今回は、
小豆の「ゆで汁」に関するお話です。

小豆をゆでた後の残り汁、
皆さんはどうしていますか?


◆小豆の「渋切り」は必要か?

ご自宅で小豆をゆでて
あんこを作ったことがある方、
結構いらっしゃると思います。

自作のあんこは、
市販のものと比べても美味しさが
一味違いますよね。

ただ、その時
小豆のゆで汁を捨てている方が
大半なのではないでしょうか。

本来、ゆで小豆を作るときの
最初のゆで汁には渋みやアクが多く、
あんこを作る過程では捨てられます。

このゆで汁を捨てることを
「渋切り」と言います。

「渋」とは、
小豆の皮に含まれる渋味のことです。

この渋を取り除くと、
渋味のない美味しいあんこが
出来上がります。

和菓子の繊細な味を出すためには
渋切りは確かに必要な作業です。

しかし、
それは和菓子を作る場合のことであり、
小豆の調理にいつも
必要なわけではありません。

小豆に含まれる栄養成分は、
多くが「水溶性」です。

そのため、その成分の7〜8割は
ゆで汁に溶け出してしまっています。

この辺は、
以前「蕎麦編⑤」でお話しした
蕎麦湯と同じですね。


◆小豆のゆで汁の栄養価

このゆで汁は、
「小豆水」とも呼ばれており、
栄養価の高い飲み物と
されています。

その小豆水に含まれる
主な水溶性の栄養素は
以下の通りです。

・ビタミンB1
・ビタミンB2
・ビタミンB6
・カリウム
・ポリフェノール
 (サポニン・アントシアニン)

※ちなみに、
 ポリフェノールは、赤ワインの1.5倍、
 カリウムはアボガドの2倍含まれています。

ビタミンBの効果については
これまで何度もお話ししてきていますので、
今回は、カリウムとポリフェノールについて
その作用をお話しようと思います。


◯カリウム

カリウムは、ナトリウムと一緒に働き
身体の水分バランスを調整して
心拍のリズムを正常に保つ作用があります。

塩分を過剰摂取すると
血中にナトリウムが増え、
高血圧を引き起こすといわれていますが
カリウムを摂ると
ナトリウムをスムーズに
排泄しやすくなるのです。

そのため、
血圧を正常に保つ作用と、
むくみ解消の作用があります。

小豆水のように
カリウムを含む食品を定期的に摂ることで、
余分な水分を溜め込まない身体になります。


◯サポニン

ポリフェノールの一つであるサポニンは
小豆の外皮に含まれる苦味の成分です。

強い抗酸化作用があり、
悪玉コレステロールや
中性脂肪の増加を防いでくれます。

さらに、血糖値の上昇を抑制し、
血行を改善する作用もあります。


◯アントシアニン

アントシアニンも、
抗酸化作用が強いポリフェノールです。

目の疲れやピントを
調整する作用があります。

さらに、
血液をサラサラにする作用もあるため
動脈硬化などの予防に役立ちます。


◆ゆで汁=小豆水の有効活用

蕎麦湯同様に、
栄養価の高い小豆水は
捨てずに上手く摂り入れたいですよね。

ご自宅で小豆をゆでた際、
アクが出ますが、これも栄養分なので
捨てずにそのままにしてください。

小豆とゆで汁を分けたら
栄養満点の小豆水の出来上がり!

簡単ですね(^_^)

食前に飲むと、
ダイエットに効果的と
言われています。

ただし、以下の3点にご留意ください。

①小豆水は痛むのが早いので、
 大量に作り置きはできません。

 できあがったら冷蔵庫で保存し、
 2~3日で飲み切ってください。

②使用する小豆は、
 小粒で色の濃いものがおすすめです。

③じっくり煮出すと、小豆の栄養分が
 たっぷりと溶け出てきます。

ぜひ、お試しください。

その7に続きます。

誠真堂鍼灸院
東 洋史

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

【東洋医学の智恵袋 vol.60】
このメルマガが必要な方がいらっしゃいましたら、
紹介して差し上げてください。
https://home.tsuku2.jp/merumaga_register.php?mlscd=0000213657

健康に活き活きと生きる東洋医学の智慧を
皆様にお届けいたします。

誠真堂鍼灸院公式HP
https://www.magokoro-shinkyu.com/

バルセロナ五輪金メダリスト
岩崎恭子さんとの対談記事
https://www.business-plus.net/interview/2208/k7271.html

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

メールマガジン バックナンバー

過去にお送りしたメールマガジンをバックナンバーとして公開しています。

メルマガを購読する