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医食同源!日本食のチカラ 〜小豆編①〜【東洋医学の智恵袋 vol.55】

こんにちは!
十条銀座「誠真堂鍼灸院」院長の東です。

今回からのテーマは、小豆です。

小豆といえば、
あんこを思い出しますよね。

何を隠そう、僕は大のあんこ好き!
(ご存じの方、多いですよね)

あんこのことを考えただけで、
お腹が空いてきます。

知り合いからは
「スイーツ男子」で通っていますが、
洋菓子よりもあんこが使われた
和菓子を食べることのほうが
圧倒的に多いです。

それは、
小豆の持つパワーを知っているから。

鍼灸師は、身体が資本です。

いくら甘い物が大好きでも
身体に良くないものは基本的に
なるべく摂らないようにしています。

その日の自分の体調が、
鍼灸の効果にも微妙に影響してしまうので、
日々食べるものには気を遣っています。

そんな僕が
イチオシするスイーツ、あんこ!

その原料となる小豆のパワーを
これから皆さんにお伝えしようと思います。


◆小豆の日本史

日本人は、様々な豆類を食べますが
大豆・小豆は、その代表格です。

その昔、これら豆類の栽培は、
稲作文化とともに弥生時代に
中国から日本に伝えられたと
考えられていました。

しかし、1980年代、日本の遺跡が
積極的に発掘されるようになったことで
さらに古い時代から食べられていたことが
明らかになったのです。

有名なのは、
福井県三方上中郡若狭町にある
鳥浜貝塚でしょう。

この鳥浜貝塚は、
縄文時代草創期から前期
(今から約12000〜5000年前)の
集落遺跡です。

この遺跡は、
三方湖という湖のほとりにある
いわゆる「低湿地遺跡」です。

そして、その低湿地帯が
「大自然が偶然作り出した保存庫」の
役割を果たし、通常は腐食して残るはずのない
草木類・種子類など25万点以上の植物の遺物が、
水漬けの状態で良好に保存されていたのです。

そのため、この遺跡は
「縄文人のタイムカプセル」とまで
呼ばれています。

そして、この遺跡から出土した
「炭化した豆科の種子」が、
日本に自生する野生の小豆
「ヤブツルアズキ」であることが
分かったのです。

ヤブツルアズキは「藪蔓小豆」と書きます。

要するに、
「藪に生息する、つる状に成長する小豆」
という、見たまんまを名前にしたもの。

このヤブツルアズキは、
今も川原の土手などに生えているのを
見ることができます。

一方、私たちが食べている小豆は
栽培されたもので、茎状に成長する
アズキの豆状の種子です。


◆「Azuki bean」!

野生種のヤブツルアズキと
栽培種の小豆は
お互いに変種の関係に
位置づけられています。

ヤブツルアズキを品種改良したものが小豆とも
小豆が野生化したものがヤブツルアズキとも
言われており、どちらが起源なのかは未だに不明です。

ただ、小豆の英名は「Azuki bean」。

これまでテーマにしてきた
ゴマや梅干しとは異なり
日本原産の可能性があります。

野生のヤブツルアズキと
私たちが言う「小豆」は、
どちらが先なのかは
きっとタイムマシンができなければ
分からないでしょう。

しかし、
どちらも古代から日本に生息していた
「純日本生まれ」であることは
間違いないようです。

一万年以上前の私たち日本の祖先が
食していた小豆。

味わいながら食べたいですね。


その2に続きます。

誠真堂鍼灸院
東 洋史

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