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医食同源!日本食のチカラ 〜日本茶編①〜【東洋医学の智恵袋 vol.46】

こんにちは!
十条銀座「誠真堂鍼灸院」院長の東です。

今回から、日本茶がテーマです。

食事をしているとき、
日本茶が欲しくなった経験、
皆さんありますよね。

日本食を食べているときは、
なおさら欲しくなります。

例えば、お寿司。

例えば、おにぎり。

日本食に日本茶は、よく合います。

最近は、様々な種類の日本茶の
ペットボトル飲料が発売されているので
いつでもどこでも手軽に日本茶を
飲めるようになりました。

個人的には「伊右衛門」が好きです。

でも、急須で入れた日本茶と
ペットボトルの日本茶は
含まれる成分は同じなのでしょうか。

また、
日本茶の香りを嗅ぐと心が落ち着く
なんてことも経験あるでしょう。

実は、日本茶には
300種類以上の香気成分が
含まれているのをご存じでしょうか。 

そんな日本茶のあれこれ、
そして先人が遺してくれた
日本茶の魅力を
これから数回に分けて
お伝えしていこうと思います。

皆さん、日本茶と日本が
大好きになるでしょう(*´∇`*)


◆お茶の歴史〜古代編〜

お茶の原産地は、やはり中国です。

そして、
世界で初めてお茶を口にした人は
中国の伝説上の皇帝である
「神農(しんのう)」と言われています。

神農の時代は、紀元前2700年頃まで
さかのぼります。

実在が確認されている王朝より
前の時代の人物で、
三皇五帝(中国を形作った神や聖人)の
一人に数えられています。

神農は、
体は人間で頭は牛の姿であったとされ、
木材をつかって農具をつくり、
人民に農耕を教えました。

その功績を称えて
「神農」の名で呼ばれていたのです。

また、当時の人々は、
生水や生ものでおなかを壊しやすく、
病気や怪我を負っても、
治し方を知らずに苦しんでいました。

そこで、神農は自ら山に入り、
薬草と毒草を見極めるために
たくさんの植物を食べて毒性を確かめ
薬となる植物とその効用を
人民に知らせたとされています。

神農の体は、頭と四肢を除いて透明で、
内臓が外から見えたようです。

そのため、毒があるものを食べれば
内臓が黒くなるので、
その植物の毒がどこに影響を与えるかが
分かったというのです。

あるとき、神農は
一日で72もの毒にあたって
ひどい苦しみを受けました。

その時、
そばにあった白い花を見つけ
さわやかな香りのする若葉を口にすると
その葉は腹の中をくまなく移動し、
体内の毒が消え、体調も回復しました。

その葉は、
腸を検査するような動きをしたので
神農はその葉を「調べる草」という意味で
「査」と呼びました。

それが、いつの間にか
「茶」に変化したと言われます。

このエピソードは、人間が世界で初めて
茶を口にした瞬間の逸話として有名です。

後日詳しくお話ししますが、
お茶には「カテキン」と呼ばれる
成分が豊富に含まれています。

これは、植物に多く含まれる
「アルカロイド」という毒素を
消す作用を持っていることが
分かっています。

伝説としての逸話ですが、
化学的にも理にかなっているのですね。

ちなみに、
「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」
という神農の名を冠した
中国最古の薬物書がありますが、
これは3世紀頃に後世の人によって
書かれたもので、著者は不明です。

また、
神農は中国医学の薬学の始祖とされ
医療と農耕を人民に伝えたことから
医薬と農業を司る神として
今でも崇められています。

そして、その神農が発見したお茶が
日本に伝わるのは、
今から約1200年前の平安時代の初め。

神農が初めて茶を口にしてから
実に3500年後のことです。

遣唐使や留学僧によって
日本に伝えられたと推定されます。

そして、その後お茶は日本独自の発展を遂げ、
「日本茶」として今でも
私たちののどを潤してくれています。

このような
中国の伝説の皇帝が発見したお茶を
5000年後の現代に生きている
私たちが飲んでいるというのも
何かロマンを感じますよね。

その2に続きます。


誠真堂鍼灸院
東 洋史

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