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医食同源!日本食のチカラ 〜蕎麦編②〜【東洋医学の智恵袋 vol.36】

こんにちは!
十条銀座「誠真堂鍼灸院」院長の東です。

蕎麦(そば)と聞くと、
私たちが日頃から食べている
麺の蕎麦をイメージしますよね。

しかし、蕎麦が麺の形で
食べられるようになったのは
江戸時代に入ってからです。

前回お話しした通り
蕎麦の歴史はとても古いのですが、
江戸時代以前は粉末にして
「蕎麦がき」にしたり焼き餅にして
食べられていました。

ちなみに、今
一般的に食べられている麺の蕎麦は
「蕎麦切り」と言います。

この「蕎麦切り」が
江戸時代に登場すると、
その美味しさから
一気に食べ方の主流になりました。

そして、今では
「引っ越し蕎麦」「年越し蕎麦」など
節目に食べられる日本食としても
とても身近な存在になっていますね。

「引っ越し蕎麦」は、「側(そば)」に
引っ越してきたことにかけていて、
さらに「細く長くおつきあいを」という
気持ちが込められているそうです。

「年越し蕎麦」の由来は、
「細く長く伸びるので、寿命を延ばし、
家運を伸ばすという願いを込めた」という説や
「蕎麦は切れやすいので、一年の苦労や
厄災をさっぱり断ち切って新年を迎える」
という説など様々あるようです。

どちらにしても、蕎麦は日本人に
長年愛されてきたのは間違いないですね。


◆蕎麦の部位別栄養価

蕎麦の実は、外側から
「外皮」「甘皮」「胚芽」「胚乳」の
4つの部位からなります。

「外皮」は、いわゆる「蕎麦殻」です。

よく枕に使われますが、
多くは廃棄処分されているようで
活用法の検討が求められています。

「胚乳」の成分は主に炭水化物で、
この性質により麺にしたときの
食感が変わると言われています。

そして、「甘皮」と「胚芽」が
蕎麦の特徴的な旨味や
栄養価の高い成分を
持っている部分です。

では、今回はこの2つの部位が持つ
栄養価をご紹介しようと思います。


1.甘皮

甘皮は、
蕎麦殻のすぐ内側にある薄い皮で、
蕎麦の風味が一番強い部分です。

この甘皮には、タンパク質やルチンなど
体に良いとされる栄養素が
豊富に含まれています。

特に、ポリフェノールの一種である
ルチンには抗酸化作用があり、
紫外線から蕎麦の実を守る役割を
しています。

このルチンは、
毛細血管を強くする作用がありますから
肌をキレイに保つ美容効果もあります。

さらに、
劣化した血管を修復して血流を改善し、
血圧を下げる作用もありますので
「脳卒中」「高血圧」「動脈硬化」など
生活習慣病も予防できます。


2.胚芽

蕎麦は、どんなに瘦せた土地でも
種を蒔いてから4~5日で
胚芽の部分から新芽を出します。

それだけ、胚芽の部分に栄養が
凝縮されているということです。

もちろん、米や小麦にも胚芽はあり、
高い栄養価があります。

しかし、米や小麦は、
長期保存を可能にし、
見た目の「白さ」を追求するために、
意図的に胚芽を除いた精製が行われます。

そのため、失われている栄養が
多いのが現実です。

一方、蕎麦の胚芽は、
「蕎麦の実」の中心部に
S字型に大きく分布しています。

そのため、製粉の過程でも
胚芽のすべてが粉に混入するのです。

ですから、例えば
蕎麦粉7割・小麦粉3割の蕎麦を
120グラム(約1人前)食べると
およそ2240個分の胚芽を摂り入れた
ことになります。

この蕎麦の胚芽は、
マグネシウムや鉄などのミネラルや
ビタミン・食物繊維が
豊富に含まれています。


このように蕎麦は、とてもヘルシーです。

そしてそのうえ、とても美味しい。

外国人が
「ジャパニーズヘルシーフード」として
蕎麦を口にした後、
その奥深い味わいに気付き、
蕎麦ファンになる人も
少なくないと言います。

オーストラリアのシドニーでは
本格的な日本蕎麦屋が開業し、
とても評判なのだそうです。

日本人としては、
とても誇らしいですね。


誠真堂鍼灸院
東 洋史

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