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医食同源!日本食のチカラ 〜蕎麦編①〜【東洋医学の智恵袋 vol.35】

こんにちは!
十条銀座「誠真堂鍼灸院」院長の東です。

今回から、蕎麦(そば)がテーマです。

寿司・天ぷらと並んで
日本食の代表格である蕎麦。

その歴史は古く、
驚くべきものがあります。

ワシントン大学の塚田松雄教授によれば
島根県の遺跡で10000年前の、
高知県の遺跡で9300年前の、
北海道の遺跡では5000年前の蕎麦の花粉が
発見されていると報告されているのです。

蕎麦は、想像以上に遥か昔から
私たち日本人に馴染みの深い
食べ物であったことが分かりますね。

そして、
「完全栄養食」とまで言われるほど
栄養価も高く、長い間日本人の
健康を支えてきました。

そんな蕎麦の食品としての魅力を
これからお話ししていこうと思います。


◆救荒作物として日本を救ってきた蕎麦

蕎麦は、どんな土地や環境でも育つ
強靭な生命力を持つ植物と言われています。

その証拠に、上述したように
北は北海道から南は島根までの遺跡で
蕎麦の花粉が発見されていますよね。

瘦せた土地でも寒い地域でも育つ蕎麦は
縄文時代から日本各地で
栽培されてきました。

さらに、種蒔きから収穫までの期間が
他の植物よりも格段に早いという
特長もあります。

種を蒔いてから4~5日で発芽し、
30~35日頃に開花最盛期を迎え、
70~80日で収穫適期となるのです。

さらにさらに、
「完全栄養食」とまで呼ばれるほど
高い栄養価を持っているのですから、
こんなに有り難い食品はないですよね。

そのため、飢饉に備える救荒作物として
古くから作付けされてきました。

実際に、続日本紀(797年編纂)には
「養老6年(722年)に元正天皇が
『勧農の詔(みことのり)』として
『日照りにより稲が育たなかったので
救荒作物として蕎麦の植え付けを
行うよう』勧めている」という
記録が残っています。


◆蕎麦は「畑の肉」?

蕎麦は、硬い殻に覆われており、
それを取り去ったものを
「蕎麦米」と呼びます。

そこに含まれているタンパク質は、
精白米の1.5倍もあり、豊富です。

しかも、私たちが食べる蕎麦麺には
つなぎに小麦粉が使われているため、
小麦のタンパク質が加わるので
精白米の約2倍にはなるでしょう。

さらに、メルマガで何度も出てくる
「必須アミノ酸」の一つである
「リジン」が米の2倍以上も
含まれています。

小麦粉には、この「リジン」が
ごく少量しか含まれていません。

そのため、
パンを主食としている地域では
リジンを補うために肉を食べます。

「パンと肉」という組み合わせは、
栄養学的にも必然だったのです。 

肉の中でリジンが多く
含まれているのは牛肉です。

しかし、動物性脂肪による
大腸ガンや脳卒中の危険性も
考えなければならず、
あまり大量に食べると
かえって健康を害してしまうことも…

一方、お話しした通り
蕎麦はリジンが豊富に含まれているため
蕎麦を食べていれば肉を食べなくても
必要な栄養素を摂れるのです。

一般的に「畑の肉」は大豆を指します。

しかし、肉の代わりに
必要な栄養素を摂れる蕎麦を
「畑の肉」と呼んでも良いような
気がしませんか?


誠真堂鍼灸院
東 洋史

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