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医食同源!日本食のチカラ 〜海苔編③〜【東洋医学の智恵袋 vol.34】

こんにちは!
十条銀座「誠真堂鍼灸院」院長の東です。

今回のテーマも海苔です。

昔は、海苔は火傷の薬としても
使われていたようです。

火傷をしたらすぐに水で冷やして、
水で濡らした海苔を絆創膏のように
患部に貼り付けていました。

痛みが強い時は、
さらに2枚3枚と濡らした海苔を
重ねて貼り、患部を冷やしながら
保護していたそうです。

軽いやけどなら
すぐに痛みが和らぎ、
やけどの跡も残らなかったと
言われています。

海苔は多方面にわたって
私たち日本人の生活を
支えてきたのですね。


◆海苔の「ガン細胞攻撃機能」

前回のメルマガでは、
海苔のガンに対する効能を
東洋医学的に解説しました。

今回は、栄養学的に
それをお話ししようと思います。

海苔は「ガン細胞攻撃機能」が
幾重にも備わっていると
言われています。

これから、それを
詳しくご紹介いたします。


1.豊富な抗酸化物質が活性酸素を抑える

「海苔編①」でもお話ししましたが、
海苔には活性酸素の働きを抑える
「抗酸化物質」が豊富に含まれています。

ビタミンC・ビタミンE・
βカロチン・αカロチンなどです。

ビタミンCは、強い抗酸化力に加え、
過酸化脂質の生成を抑えるはたらきも
兼ね備えた重要な抗酸化物質です。

※過酸化脂質は、体内にできる
「何度も使ってドロドロになった食用油」
のようなものです

最初に活性酸素の働きを抑えるのは、
主にビタミンCです。

そして、
活性酸素を抑えたビタミンC自身は
そのあと酸化してしまいますが、
酸化したビタミンCは、
次にビタミンEが中和します。

このように、ビタミンC・ビタミンEは
連携して活性酸素を抑えているのです。

ですから、両方含まれている海苔は
活性酸素の除去には理想の食べ物と
言えますね。

さらに、4種類ある活性酸素の中でも
最も身体に悪影響を及ぼすとされる
「ヒドロキシラジカル」の働きは
ビタミンEが抑えてくれます。

ビタミンEも、私たちの身体にとって
心強い味方ですね!

そして、カロチンは、
緑黄色野菜に多く含まれる
黄色や赤色の色素成分で、
これも抗酸化作用が強いのが特徴です。

身体には、ウイルスや病原菌から守る
「免疫細胞」がありますが、
活性酸素が体内で増えすぎると
免疫細胞の働きが弱くなり
免疫機能が低下します。

上記のビタミンやカロチンなどの
抗酸化物質は、増えた活性酸素を除去し
免疫機能の低下を防いでくれるのです。


2.抗ガン物質「メラトニン」を増やす

メラトニンは、脳の松果体から
分泌されるホルモンです。

「若さのホルモン」とも呼ばれており、
生体リズム(体内時計)を調整し
睡眠を促し、老化やガンを抑制します。

メラトニンのガンに対する作用は
多くの論文で証明されています。

ある論文によると、
ガン患者へのメラトニンの投与により、
ガンの種類やメラトニン投与量に関係なく
1年後の相対死亡率を
34%も減少させることができたとのこと。

しかも、重篤な副作用はなかったのです。

メラトニンには、
性ホルモンの抑制効果があるため
乳ガンや前立腺ガンといった
ホルモン系のガンに効果的と
言われています。

しかし、上記の論文の通り
「ガンの種類に関係なく」死亡率を
低下させたのですから、
ホルモン系のガン以外にも
効果が期待できるということです。

メラトニンは、必須アミノ酸の一つである
トリプトファンから生成されます。

そして、海苔はそのトリプトファンを
多く含む食品です。

海苔を意識して食べるようにすると
体内時計が調整され、
良質な睡眠が取れるようになり、
老化を防ぎ、しかもガンの予防にもなる
ということですね。


◆一日に食べる海苔の量は?

海苔は、このように栄養豊富で
毎日食べるべき食材です。

「では、どのくらい食べればいいのですか?」

こんな質問、したくなりますよね。

今回ご紹介した「薬効」を期待するのであれば
全型の海苔を3枚食べるのが理想です。

「全型」とは、
縦21センチ・横19センチの大きさです。

でも、毎日そんなに食べられませんよね。

毎日の食事で黒ゴマや納豆など
日本食をきちんと摂っている方であれば
一日1枚程度で十分です。

「食生活には気を遣っていない」という方は
一日2枚は食べた方が良いでしょう。

また、海苔には「ヨウ素」という成分も
含まれているため、過剰に摂取すると
体に悪影響を及ぼします。

しかし、
海苔約40枚分のヨウ素を摂取すると
甲状腺機能低下症を引き起こす
ということですから
よっぽどバリバリ食べ過ぎなければ
心配ないでしょう。

先人が私たちに残してくれた
「日本食」という
素晴らしい食文化を大切にして
毎日を健康に過ごせる身体を
手に入れましょう!


誠真堂鍼灸院
東 洋史

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