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医食同源!日本食のチカラ 〜海苔編②〜【東洋医学の智恵袋 vol.33】

こんにちは!
十条銀座「誠真堂鍼灸院」院長の東です。

今回のテーマも、海苔です。

海苔が一番初めに登場する文献は、
飛鳥時代の701年に制定された
「大宝律令」とされています。

朝廷への年貢の対象として
「紫菜(むらさきのり)」が記載され
高級で貴重な食材とされています。

このころの海苔は
今の様な「板海苔」ではなく
「生海苔」が主流でした。

乾燥させた海苔が出回るのは、
江戸時代に入ってからのこと。

海苔が好物だった徳川家康に
新鮮な海苔を献上するため、
東京湾で海苔の養殖が始まりました。

江戸幕府も海苔の生産を奨励し、
専売制を実施して、
海苔を貴重な財源としていたようです。

そして、江戸時代の中期になると
現在の様な「板海苔」が出始めました。

そのころになると、
町中に寿司屋台が出始め、
「海苔巻き」がファストフードとして
庶民の間で流行するようになります。

江戸前(江戸の前=のちの東京湾)の
魚介類と海苔を使用する
「江戸前寿司」の誕生となるわけです。

海苔の豆知識でした。


◆東洋医学から見た海苔の効能

では、今回は東洋医学的な視点で
海苔の効能を解説したいと思います。

東洋医学では、
海苔は体内の水分の巡りを良くし、
余分な水分を排泄する作用があると
されています。

そして、巡りが悪くなった水分が
凝集してできた「痰」を
柔らかくして散らす作用があります。

この作用を専門用語で
「化痰軟堅(かたんなんけん)」
と言います。

痰を解消して
体内にできた堅い物を軟かくする作用
という意味です。

ですから、海苔は「腫瘍」や
「できもの」に効果があると
言われています。

腫瘍とは、西洋医学的に言うと
体の中にできた細胞の「塊り」
のことです。

正常な細胞は、身体の状態に応じて
増える量を自ら調整しています。

しかし、「異常な細胞」が
何らかの原因でできたとき、
それらは身体のことなどお構いなしに
勝手に増殖します。

そして、これが身体の中に
細胞の「塊り」を作ってしまうのです。

これが「腫瘍」です。

そして、腫瘍は
「悪性腫瘍」と「良性腫瘍」に
分類されます。

「悪性腫瘍」は、
すなわち「ガン」です。

ガンは、無秩序に増殖しながら
周囲に染み出るように広がり(浸潤)、
体のあちこちに転移して
新しい塊りを作り出します。

そして、そのスピードは速く、
しかも再発を繰り返す
非常に厄介な病理産物です。

一方、「良性腫瘍」は、
浸潤や転移をせず、
周りの組織を押しのけるように
ゆっくりと増える腫瘍で、
再発もほとんどありません。

この「腫瘍=塊り」は、
東洋医学では「瘀血(血の塊)」と
「痰飲(水分の塊)」である
と考えられています。

ですから、海苔は
水分の巡りが悪くなって
痰飲ができたことによる腫瘍に
効果があると言えるのです。

※次回のメルマガで、
 栄養学的に解説いたします


◆身体を守る日本食のススメ

日本人の平均寿命は、
WHOの2018年の報告書によると
女性が87.1歳で世界1位、
男性が81.1歳で世界2位、
男女の平均では84.2歳で
世界1位だそうです。

しかし、日本は先進国で唯一
ガンによる死亡者数が増加しており
2人に1人がガンになり、
3人に1人がガンで死ぬと
言われています。

アメリカの「マクガバンレポート」で
日本食を絶賛されながら
ガン患者、死亡者数ともに
右肩上がりの日本。

昔、日本人が食べていた日本食を
一つでも多く食卓に
並べるようにしていけば
もしかしたらガンに苦しむ方が
減るかもしれません。

免疫力は、私たちの宝物。

そして、免疫力は「最高の名医」
と言われています。
 
この機会に、日本食を積極的に
取り入れてみてはいかがでしょうか。

毎日摂り入れる飲食物が
私たちの身体を形作るのです。

誠真堂鍼灸院
東 洋史

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