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知っておこう!昆虫食の知識 その3【東洋医学の智恵袋 vol.25】

こんにちは!
十条銀座「誠真堂鍼灸院」院長の東です。

前々回のメルマガでお伝えした
昆虫食が推奨されている理由。

近い将来、世界的なタンパク質不足が
起きると予想されており、
タンパク質が豊富な昆虫の摂取が
不可欠になると見られているため、
ということでした。

しかし、その一方で
貴重なタンパク源である牛乳が
国の減産方針により
毎日大量に廃棄されているという
現実をご存知でしょうか。


◆矛盾した政府の政策

北海道のある1つの牧場では、
毎日1.75トンもの生乳を
廃棄しています。

金額にして約17万円分の生乳が、
国の要請で毎日捨てられているのです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/6208a42937f8e12614adb3570bfe50c528399931?page=1

そして、このニュースの
2ページ目に書いてあるとおり、
国は酪農家に牛乳の減産を
要請している一方で
毎年13万7000トン(生乳換算)の
乳製品を海外から
輸入し続けています。

まるで、輸入を続けるために
国産の牛乳を廃棄させている
ようなものです。

それだけではありません。

酪農家に対して、乳牛を殺せば
1頭あたり15万円の補助金を出す
というおかしな政策を行っています。

4万頭の牛の削減が
政府の目標のようです。

https://www.mag2.com/p/money/1287009/2

「国が関わるとろくなもんじゃない」と
経営を諦めて廃業する酪農家が
続出しているとのこと…。

さらに、同じく貴重なタンパク源である
「おから」は、年間70万トンも
廃棄されています。

https://toyokeizai.net/articles/-/618094

食糧危機によるタンパク質不足に備えて
国が推進するべきは、昆虫食ではなく
まずは上記のような大量廃棄されている
タンパク源の有効活用や
苦しむ酪農家の救済ではないでしょうか。

みなさんも、国の政策・税金の使い方に
疑問を感じませんか?


◆欧州食品安全機関が発表したコオロギのリスク

こちらもあまり知られていませんが、
2018年9月21日、欧州食品安全機関が
コオロギ食のリスクを公表しており、
その詳細が「食品安全関係情報」として
内閣府のサイトに掲載されています。

https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu05010960149

上記のサイトに掲載されているリスクを
抜き出したのが、以下の4つです。

(1)総計して、好気性細菌数が高い
(2)加熱処理後も芽胞形成菌の
 生存が確認される
(3)昆虫及び昆虫由来製品の
 アレルギー源性の問題がある
(4)重金属類(カドミウム等)が
 生物濃縮される問題がある

(1)の好気性細菌とは、酸素がある環境下で
酸素からエネルギーを獲得して生育する
細菌のことを言います。

(2)の芽胞形成菌とは「芽胞」と呼ばれる
バリアを形成し100℃以上の熱にも耐える
厄介な細菌のことです。

食品を腐敗させたり食中毒を起こします。


そして、今回、特にお伝えしたいのは、
(3)のアレルギーの問題です。

小麦アレルギーや
そばアレルギーのように、
食物には様々なアレルギーがあります。

もちろん、昆虫も然りです。

そして、アレルギーの有無は、
検査で事前に特定することは難しく、
昆虫で食物アレルギーを
発症するかどうかは
実際に食べてみないと分かりません。

最近よく耳にする「甲殻類アレルギー」は
昆虫アレルギーの目安になります。

※甲殻類とは、エビやカニのように
 体がキチン質の固い甲で覆われた
 節足動物のことで、昆虫も含まれます

そのため、コオロギをはじめとする
昆虫が含まれた食品には、少なくとも
「甲殻類アレルギーの人は注意」という
注意喚起の表示が必要です。

しかし、今のところ法整備が進んでおらず、
表示も企業任せの状態になっています。

さらに、
甲殻類アレルギーを持っていない人でも、
昆虫アレルギーを発症する事例が
あるということですから、気軽に
「コオロギせんべいでも食べてみようかな」
とは、いかないのです。

特定非営利活動法人日本消費者連盟
事務局長の纐纈美千世さんは、
以下のような警鐘を鳴らしています。

「EUでは食経験がほとんどない
昆虫などは安全性評価を経て
許可されますが、
日本にはそういった仕組みがなく、
基本的にどんな昆虫でも
食品にできてしまうのが現状です」

国のチグハグな政策が、
今後日本にどのような影響を与えるのか、
少々不安に感じています。

昆虫食を推進するのであれば、
国民の安全を第一として、
指摘されている危険性を検証して
その結果を国民に公開し、
さらに原材料や注意喚起の
表示義務など法整備をするのが
先ではないでしょうか。

また、日本において昆虫は、
イナゴなどを食べる文化は残りつつも、
穀物ほど食べられてきた
食材ではありません。

今まで昆虫を
食べてこなかった私たちには
昆虫を分解する酵素が
身体に備わっていないのです。

例え、短期的には問題はなくても
長期に亘って昆虫を食べ続けたときに
私たちの身体にどんな影響があるのか、
それは誰にも分かりません。

何か事が起こらなければ
対策を取らない日本…。

昆虫は、私たちにとって
未知の食品です。

他人任せにせず、
私たち国民が自ら学び、
知識を得る必要があります。


その4に続きます。


誠真堂鍼灸院
東洋史


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