こんにちは！
十条銀座「誠真堂鍼灸院」院長の東です。

今回のテーマは、久しぶりに「デトックス」です。

現代人が抱える健康問題の多くは
飲食物の摂りすぎが関係していると言われています。

胃腸は身体に必要な栄養を消化吸収する働きとともに
不要なものを排泄する働きを持っています。

食べ過ぎで胃腸はオーバーワークになり、
飲み過ぎで胃酸が薄まり消化機能が低下します。
（お酒に限らず、飲み物の摂りすぎです）

そして、栄養の吸収や老廃物を排泄する働きが
低下してしまうのです。


◆「攻下派」と呼ばれた一派

12～13世紀の中国で、医学を実践する流派の中で
「攻下（こうげ）派」と呼ばれる一派がいました。

とにかく、
「発汗」「嘔吐」「下痢」といった
排泄させる手段を使い、
身体から毒素を抜いて病気を治すことを
目的とした治療家集団です。

この「攻下派」を率いた
張子和（ちょうしわ）という人物は、
中国医学の発展に大きく寄与した
金元四大家の一人として今でも尊敬されています。

「金元四大家」とは、
金・元という中国の時代（1115～1367年頃）に
活躍した４人の名医師を指す敬称です。

ということは、中国でも
古くからデトックスを「医学」として
実践してきたということですね。


◆デトックスがしにくい現代人

現代は、特にデトックスがしにくい時代と
言われています。

日々の忙しさで運動不足になり、
さらに入浴せずにシャワーで済ます人が増えたので
汗をかく機会が減りました。

夏は、エアコンで皮膚が冷えてしまい
汗をかきにくい身体になってしまっています。

下痢をすれば「下痢止め」、発熱すれば「解熱剤」

しかも、食べ過ぎ・飲みすぎで
排泄力が低下してしまっては
身体から毒素が出ていく暇がありませんね。

人間の身体は「免疫力」という
素晴らしい「鎧」に守られています。

そして、毒素を体外に排泄するのも
免疫力の大切な役割の一つです。

明日から、12月に入ります。

忘年会や送別会など、
大勢で飲食する機会が増えますが、
「腹八分目」を意識してくださいね。

それが難しい場合は、翌朝の食事を抜くなど
少し「胃腸が休める時間」を
作ってあげてください。

胃腸に休む時間を与えると、
消化・吸収に力を使わなくてもよくなりますので、
その分「排泄」に力を使えるようになります。

「年末になると便秘になりやすい」といった方は、
お試しになるとよいでしょう。

また、夜はなるべく
温かいお風呂に入って汗をかき、
一日のお疲れを癒してからお休みください。

「冬は養生の季節」です。

くれぐれも、お疲れを溜めこまないように
ご注意くださいね。


誠真堂鍼灸院
東洋史

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

【東洋医学の智恵袋　vol.12】
このメルマガが必要な方がいらっしゃいましたら、
紹介して差し上げてください。
https://home.tsuku2.jp/merumaga_register.php?mlscd=0000213657

健康に活き活きと生きる東洋医学の智慧を
皆様にお届けいたします。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆