誠真堂鍼灸院

mail magazine backnumber

メールマガジン バックナンバー

養生の季節 冬の過ごし方 その2【東洋医学の智恵袋vol.10】

こんにちは!
十条銀座「誠真堂鍼灸院」院長の東です。

前回もお話ししましたが、
11月7日は立冬でした。

このくらいの時期は、東京の場合
最高気温は18~20度前後で、
体感はまだ秋、といった感じでしょうか。

しかし、朝晩の気温は10度くらいまで
下がるので、肌寒さを感じますね。

「今年も冬が近づいてきたな」なんて
感じる時期でもあります。


◆立冬に食べる食材は…

立冬には、「冬至にカボチャ」といった
特別な行事食のようなものはありません。

しかし、中国には「立冬補冬、補嘴空」という
ことわざがあります。

「立冬はその時期の旬の食材を
季節に合わせた調理法で食べ、
栄養を摂り、体調を整えるのが良い」
という意味です。

では、この時期に旬を迎える食材は
どんなものがあるでしょうか。

まず、「秋の味覚」といわれる梨や柿、
サンマがあります。

そして、リンゴやゆず、銀杏なども
立冬に旬を迎える食材の代表です。

また、寒い冬には、体を温めること、
そして毛穴を引き締めて体内の熱を
逃がさないことが大切です。

そのためには、冬野菜の大根、ニンジン、
蓮根、ゴボウ、サツマイモなどの根菜類を
食べるとよいでしょう。


◆なぜ、冬野菜は「根菜」なのか

上記のような冬野菜は、
ゴボウにしろニンジンにしろ
堅い「根菜」が多いですよね。

なぜでしょう…。

東洋医学では、
冬は「閉蔵」の季節とされています。

つまり、栄養を体内に閉じ込めて蔵する季節、
冬眠の季節、ということです。

これに対して、夏は「成長」「活動」の季節。

ですから、夏には天に向かって成長する
キャベツやレタスといった葉物野菜が旬で、
それらを食べることで血行を促進し熱を発散し
夏の季節に合った身体を作ります。

一方で、「閉蔵」の冬は
逆に地中に伸びる根っこに
栄養が集まり貯蔵される根菜が旬になります。

冬を乗り切るためのエネルギーが
ギッシリと詰まった根菜が
冬の季節の野菜として、私たちの身体を
温めて栄養補給して守ってくれるんですね。

根菜が堅いのは栄養価が
ギュッと濃縮されているからです。

そのため、滋養強壮に効く食材とされています。
漢方薬になっている高麗人参・朝鮮人参などが
その代表でしょう。

根菜は、まさに冬の養生の2原則である
「陽気を守る」「エネルギーを蓄える」の
実践に最適ですね!

自然は、本当に私たちに優しいです。

その土地のその季節の旬の食材を摂り入れていれば
その土地のその季節にあった身体を作ることが
できるようになっているのです。

私たち人類は、様々な発展を遂げました。

そして、季節に関係なく様々な食材を
口にすることができるようになっています。

しかし、そのために大自然からの恩恵を
十分に頂けなくなってしまっているのかも
しれませんね。


誠真堂鍼灸院
東洋史

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

【東洋医学の智恵袋 vol.10】
このメルマガが必要な方がいらっしゃいましたら、
紹介して差し上げてください。
https://home.tsuku2.jp/merumaga_register.php?mlscd=0000213657

健康に活き活きと生きる東洋医学の智慧を
皆様にお届けいたします。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

メールマガジン バックナンバー

過去にお送りしたメールマガジンをバックナンバーとして公開しています。

メルマガを購読する