■肩甲骨と股関節の同調性
　一般的に治療家の先生であれば、肩甲骨が動きやすくなる施術を行うと、触ってもいない股関節も動くようになることをご存じでしょうし、アスリートであれば、股関節の可動域を広げるストレッチを行うと、ストレッチをしていない肩甲骨の自由度がひろがったり、動きやすくなることを経験したことがあるかもしれません。
　離れた位置にある肩甲骨と股関節が、このような関係にあるのは、人間が動物から進化したかからである。
四足歩行だと、前足をうごかす肩甲骨と後ろ足を動かす股関節が常に同調して動かなければ、歩いたり走ったりすることができません。

地上を走り回る爬虫類が誕生したのが3憶年前。
哺乳類が誕生したのが2億2500万年前。
それに比べて、現代人が誕生したのは、10万年前にすぎません。

　圧倒的に長かった四足歩行の構造的な特徴をベースにしているので、肩甲骨と股関節は同調しあっているのです。

■肩甲骨と股関節の同調関係
　肩甲骨と股関節の関係をもう少し詳しく説明すると、「肩甲骨と腸骨（骨盤をつくる左右の寛骨の上部を占める大きな骨）」と「肩関節と転子（股関節の中心）」の2つの動きが同調しています。

　そして、同調には「交差」と「平行」の関係があり、個人差はありますが、交差の同調性が高い方が一般的です。
・交差の方は、右の肩甲骨と肩関節の自由度を上げると、左の腸骨と転子が動きやすくなるのです。
・平行の方は、右の肩甲骨と肩関節の自由度を上げると、右の腸骨と転子が動きやすくなるのです。

■肩甲骨と股関節と背骨
　肩甲骨と股関節は同調しているので、どちらかの自由度を上げると、もう一方の自由度を上がりますが、逆に言うと、どちらかの自由度を下げると、もう一方の自由度を下がります。
　そして、肩甲骨と股関節を繋いでるのは背骨なので、背骨の自由度が上がると、肩甲骨と股関節の自由度は高まりますし、逆の事も起こり得る事もあるのです。

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●疲労回復には、入浴ですか⁈それともシャワーですか⁈
　皆さんは、スポーツの後は湯船に浸かる派ですか⁈それともシャワーで済ます派ですか⁈
入浴には、温浴効果と水圧で血液やリンパの流れを促進し、体内の疲労物質や老廃物が流れやすくすることで疲労回復の効果があります。つまり、疲労回復が目的なら、湯船に浸かるほうが良いのです。

湯船に浸かるときは、お湯に肩まで浸かる全身浴か、おヘソの上まで浸かる半身浴かで、疲れに対する効果は違ってきます。
・全身浴は、短時間でカラダを温めるメリットがある反面、カラダへの負担が大きいデメリットがあります。
それに、42度以上の熱い湯は交感神経を活発化させるので、入浴後の睡眠に悪い影響を与えてしまうこともあります。
　もし、熱いお風呂に肩まで浸かるのが好きな方は、浸かる時間を5分以内にするようにしましょう。
・半身浴は、カラダを温めるのに時間がかかりますが、しっかりと血流やリンパの流れを良くしてくれますし、38～40度くらいのお湯は、副交感神経を刺激してリラックス効果をもたらしてくれるので、疲労回復には、ぬるめのお湯で半身浴がいいのです。
　半身浴の時間は20分程度が、カラダの負担が少なく、全身がくまなく温めるのが理想的です。
防水性のある音楽プレーヤーなどを持ち込んで、癒しの音楽など聞きながらゆったりと半身浴をすれば、リラックス効果もさらに高まります。それに、最近では、お風呂でリラックス効果を高めるアイテムやグッズも発売されているのでプラスで取り入れるのも良いかもしれませんね。
　記録を目指すにしろ、楽しむことが目的にしろ、疲労と如何にうまく付き合って、うまく解消していくのかは、スポーツをする全ての方の大きなテーマになりますね。
疲労回復に直接的な効果をもたらしてくれる入浴を少し工夫することで、さらにスポーツをもっと楽しいものにしたいですね。


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最後まで読んでいただきありがとうございます。

次回は【軸の乱れる理由】になります。
次回もお楽しみに！
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