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第11回目「19世紀 精油が主役の時代へ」  

こんにちは。
健・幸・美のヒントをお届けする 『(株)植物蒸留らぼ.DD』です。

さて 今日は、

18世紀に 全盛期を迎えた芳香蒸留水が、
どのように衰退していってしまったのかについて
ご紹介させていただきたいと思います。


現代では、副産物的扱いになっている 
芳香蒸留水ですが、
18世紀に 絶頂期を迎えたというお話は
昨日のメルマガでお届けしましたね。

しかし18世紀以降、
少しづつ 低迷の時代に
はいっていきます。

それは なぜでしょうか?

現代でも
中東やヨーロッパ地域において
芳香蒸留水は
治療的な効能のあるものとして
飲用されていたりします。

たとえば、ローズウォータの場合
胃腸薬
更年期時の症状回線のために
飲用されています。

飲用のみならず、
ブルガリア・イタリアなどでは
妊娠線予防のケアとしても
使われていますし
インドのアユールベーダでは、
花粉症予防に
目の充血の目薬として
使われたりしています。

他にも
アルベンシスミントウォーターは、
抗炎症作用があるので
炎症を起こしたお肌にと
活用されています。

その有効性は
伝承医学として
伝えられてきました。

19世紀に入ると
蒸留技術も上がったことにより、
精油の抽出技術があがります。

そして、香気成分100%
つまり薬理成分100%の精油を使った
アロマセラピーが普及していくように
なっていきます。

1972年
ルネモーリスガットフォセが
やけどの治療に

ラベンダーの精油を
使い、
その効能に驚き

アロマセラピーという言葉を
作ったというのは
有名な話です。

実は、ラベンダーの精油ではなく
ブレンド精油であったといわれていますが

どちらにしろ

この時代は
薬効の弱い芳香蒸留水ではなく
薬効の強い精油に 
人々や研究者の注目は集まっていきます。

19世紀
フランスの薬局には
42種の芳香蒸留水が
存在していましたが、
20世紀には
ほとんどが消えてしまったといわれています。

そして 芳香蒸留水を得るために
始まった水蒸気蒸留法でしたが

時代と共に
精油が主役となり
(精油も主役級にすばらしいのは
まちがいありませんが)

芳香蒸留水は、
副産物として扱われ、
処分されるようになります。


芳香蒸留水は、
ほとんどが水なので
精油に比べ 劣化もしやすいこと
重いので
輸送費がかさむことも要因の
一つとされています。

水に微量に芳香成分が含まれるため
それが微生物の餌になり
開封後のみならず
製造中も微生物汚染が
起こりやすいのです。

基本 水蒸気蒸留法においては
熱処理されるため
その蒸留の熱で殺菌でき
生産当初は汚染はありませんが、

蒸留釜からでて
空気に触れたとたん
劣化は始まります。

日本において
アロマセラピーとして
芳香蒸留水が入ってきたのは
1985年ですが、

そこでは
芳香蒸留水は
副産物として
扱われていました。


次回は、第2のアロマセラピーとして注目される理由についてお届けしますね。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしくださいね。

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