回らない寿司まぐろや

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【選択の自由 第2話】

家族みんなでニッコリ、
たまにほっこりする
山の中の回転寿司 まぐろやからの
「まぐろや通信」※ ※ ※NO.16

=================

毎度お世話になります。
山の中の回転すし
まぐろやの西です。

お待たせしました!

「選択の自由」の第2話

「お隣の方は・・・」を
お話しします。


その前に
メルマガを読んでくれた方の
プレゼント🎁の答えですが

もうおわかりですよね♬

はい!
お泊まりしていたのは

「病院」です。

今更かい!と言われそうですが😄

話しの続きを書くのに
説明が
実はめんどくさいので

ネタバレです🙇‍♂️

それでは
話しを戻します。


シャワーを浴びて
部屋に戻ると
同室の人が(名前はMさん)
ベットを使いストレッチを
していました。


Mさん
「お腹が張って辛いんですよ」


「お腹ですか?」

Mさん
「明後日、治療開始です」

聞けば、Mさん
肝臓ガンのようで
最近は入退院の繰り返し

しばらくは薬で治療していたのを

今回は入院して治療することに

でも、この話をしながら

終始「笑顔」

抗癌剤は
「飲むと体が焼けるようなんよ」とか

「焼酎は飲まんのにね〜」とか

「肝臓悪くするもんやなかね」とか

まるで、風邪でもひいたかのように
話します。


そこに、看護師さんがきて
いつものように見回り検査が

「お腹まだはる?」

「食欲がないったい」

「後で、先生に言っとくね」と

そこから、何気ない雑談が
始まり

ガン患者と看護師の会話ではなく
「孫娘とおじいちゃん」です。

おじいちゃんの声が明るいので
看護師さんの声も明るい

さっき聞いたガンの話が嘘のよう



次の日、私の検査の準備を
看護師さんがしていると
Mさんがこられ

「今からですか?」

「はい」

「大丈夫!無事に済みますよ」

明るい声で励まされました。



カテーテル検査室に入り

無機質な音が響く中
検査は始まりました。

検査中はMさんに励まされた事を
思い出していました。

自分は癌で
年下の私に「大丈夫」と
声をかける

水害で被災した家を
大変な思いで
片付ける家族を思いやる

自分はもっと辛いはずなのに


もし自分が反対の立場なら
同じ事が出来るだろうか?


そんな事を考えていると


担当医の先生の声が

「終わりましたよ」

「西さん!今回は合格です」

去年は長く感じた検査でしたが

今年は無事に済みました。

それから、
診察室で先生から今後の説明を受け
病室に戻ると

Mさんから

「無事終わったようですね
良かったです」と言われ
正直、不思議な感覚でした。

その夜

明日からMさんの治療開始だと
考えていると

珍しく、隣のMさんが寝付けない様子

気になるのかな?と思いながら
朝を迎えました。



退院する準備を済ませ

最後にお世話になったMさんに
ご挨拶しようと覗き込むと


ベットが大きく見えるほど
膝を抱えるように寝る姿が


声をかける事は出来ませんでした…


いくら明るい話し声でも
Mさんの現実は変わらない

それでもMさんは

「明るく」という

「選択」をしただけなんです。


起きた出来事に対して
感情を選べるのは人間だけです。

どれを選ぶかはその人の自由

怒鳴るおじいちゃんは
「怒り」を選んだだけ

それが良い悪いではなく

自分がどれを選ぶか

人間に与えられた

 「選択の自由」

簡単そうで、とっても難しい

どんな辛く苦しいときも

「明るく」

100%なんかできっこない

でも、そうありたいと

願い努力することが

大切なんだと

そう思えました。


ありがとうございます。Mさん


少しでもあなたのように

なりたい



最後まで
読んでいただきありがとうございます。

また、メールしますね


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