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#10 難しい依頼を快く引き受けてもらうには?

おはようございます。


血液型が、一見A型
気心知れてくるとなぜか
「やっぱりB型」と言われてしまう、
ArcChance(アークシャンス)代表の岡麻紀です。



わたしは


約14年間航空会社の客室乗務員をしていたのですが



今日は、その時の「ある伝説」をお話ししますね。




ニューヨーク行きのビジネスクラス、




繁忙期の正規料金で往復約70万円が相場です!





そんな価値あるビジネスクラスでのある日の出来事です。





あるお客様から1人のCAが声をかけられ、こう言われました。






「斜め前のお客様の足のにおいがひどくて、具合が悪くなってきました・・・」





それを聞いたビジネスクラスの担当CA4人は、





誰も傷つけずに、恥をかかせることなく、




誰もが快適な空間にするには




どうすべきかキッチンで議論をしていました。





「満席なので座席を移動することは不可能ですね・・・」




「ファ〇リーズをまいて、なんとかしますか・・・」




「近くのお客様に高級マスクをお渡ししますか・・・」




「ご本人に伝えて毛布をかぶせていただきましょうか…」





など様々な意見を出し合っていました。







そんな時、




エコノミークラス担当の若手の乗務員が、




エコノミークラスで不足していたビールを



ビジネスクラスのキッチンに



取りに行こうとしていました。





その途中、ビジネスクラスの別のお客様から声をかけられました。




「前の方の足のにおいが気になるから、どうにかして!」




すると、その3年目のCAはスタスタとそのまま



なんと、ニオイを発しているご本人のもとへ!





そして、腰を下ろしてとても申し訳なさそうに、



そして小さな声で、




「お客様。大変申し上げにくいのですが・・・」







「おみ足がくそうございます!」






と言ったそうです。







すると・・・




「あっ!ごめんごめん。やっぱり?そうかと思ったんだ。




わっはっはーごめんね」




と言って、足を拭きにお化粧室へ行き、




その後毛布をぐるぐると足に巻き付けてくださったそうです。




その報告を受けたビジネスクラスの担当の4人のCAは



それはそれは血が引くほど、驚いたに違いありません・・・・








皆さんはこの伝説をどう思いますか?





きちんとした敬語を話せたから、お客様は快く毛布をかぶせてくれたのでしょうか。




いえいえ!!




いくら敬語の使い方があっていたとしても、




このような「難しい依頼」をしなければならない場合、




気を付けなければいけないことがいくつかあります。





このお客様の場合、これでうまく事が済んだのは




たまたまです!!笑




敬語があっていれば!なんて



こんなこと、決して思わないでくださいね(笑)




コツをお伝えします!






その方との関係性をなるべく築き上げた上で

(接客の場合、初対面のことが多いので大変難しいですが、

他愛もない会話や明るい表情でよい印象を持っていただくのはとても大切です)







依頼する場所、タイミングを計らう


相手の様子を観察し、可能であればスケジュールを確認して、相手目線にたった状況で
お話しする






謙虚な態度でお願いする



クッション言葉を使う、心からの申し訳ない気持ちを表情に表す





頼む依頼を明確にする


なんのために、なぜお願いするのか





そして、

「あなただからこそ」の気持ちを伝える




その人だからこそのエピソードなどを伝えることで、相手も気持ちよく受けやすくなる事実




ビジネスクラスのお客様へのアプローチは




このCAの申し訳なさそうな表情やお声掛けのタイミング、



小声であったこと、低姿勢での依頼、




など「言葉」以外の様々な工夫とアプローチがあったからこそ




の結果だと思います。





難しい依頼をするとき、



相手に、気持ちよく引き受けてもらえるような工夫は



皆さん自身がこうやって、できるものなのです!




敬語を完璧に使いこなすことよりも、




大切なことが沢山あります!





まずは今日から、よりよいコミュニケーションのために、



相手を観察することから始めてみませんか?






今日も素敵な1日になりますように!
ご訪問いただき、ありがとうございました!

Arc Chance 岡麻紀

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