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メールマガジン バックナンバー
『シルエット』かさなり
シルエットは
フランス人の名前なんですね。
ルイ15世の時の財務大臣である
エティエンヌ・ド・シルエットは
緊縮財政を推進した倹約家で
切り絵による単色の肖像画を用いることで
安上がりに人物の特徴を表現する方法を
好んだため、この名が付いたそうです。
【役に立たない検査】
インクの染みのような影絵を見せて
色々質問をされる精神科の検査があります。
ロールシャッハテストは有名なので
精神科を受診したことが無い人でも
御存知なのでは。
ロールシャッハはスイス人の名前で
1921年にこのテストを始めた
フロイト派の精神療法家です。
精神科の授業で習う内容の中では
興味をそそられる分野だったので
それなりに勉強してみて
応用できるといいなと思っていたのですが
他の精神医学的診断と一緒で
診断をする側の主観が入り込むし
こんな方法で性格とか精神異常を
診断できるわけがありません。
このテストは今でも
けっこう行われているようですが
もしも検査を受けたとして
何かしらの診断名が付いたとしても
完全に眉ツバものですよ。
【有害な検査】
シルエットといえば
いまだに「胃透視検査」を
やっている病院があるんですね。
台に乗せられてバリウム飲まされて
ゴロゴロ転がされながら
X線を浴び続ける検査です。
検診であれ不調の診断であれ
バリウムを飲む検査を
勧めてくる医者がいたら
間違いなくヤブか金の亡者です。
早期の胃癌があっても
粘膜の表面には殆ど凹凸が無いので
バリウム入れてレントゲンで撮った
シルエットに目をこらしたところで
発見されることはありません。
少々凸凹があったとしても
粘膜のヒダのシルエットと重なり
判別は困難なことが多いのです。
なんとなく見えたとしても
結局は胃カメラで確認を、という
ことになります。
だったら最初から胃カメラで
やればいいでしょう。
特に不調も無いのに
毎年の検診で胃カメラを飲むのも
やめておいたほうがいいと思いますが
胃透視に比べれば遥かにマシです。
胃透視は胸部X線と違って
長い時間X線を照射するので
被曝量が格段に多いですし
透視台を動かして
ゴロゴロさせられることで
転倒してしまうリスクがあったり
バリウムを飲むことで
便秘になったり
酷いと腸閉塞になったり
することすらあります。
そもそも、あれを飲むのが
得意な人あまり居ませんよね?
研修医時代に様々な科を回って
診療方法や技術を教えてもらいましたが
胃カメラ(内視鏡)やエコー(超音波)は
やっている意味も感じられましたし
習得して使えるようになりたいという
熱意を持って当たることができましたが
胃透視の操作は煩雑な割に
得られるものが少なくて
放射線科を回った期間に
やらされた(失礼!)時は
毎度ウンザリしながら
だったのをよく覚えています。
あの時の自分の感覚は
正しかったのだなぁと
今さら思ったりしています。
胃透視をすることを勧められても
皆さんは断ってくださいね。