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メールマガジン バックナンバー
それって『結果』じゃない?
令和2年10月7日
豊受クリニックの髙野です。
メルマガ3回目の配信になります。
これまでにFBやブログで散々書いたり
講演で喋ったりしてきた内容ではありますが
髙野の話は初めての方もいらっしゃるので
あまり過激にならないように注意しながら
書いております!笑
【あずきバーは歯が折れる「原因」か?】
「あずきバー」食べたことありますか?
いくつかの会社から類似商品が出ているようですが
本家は三重県の井村屋(これからの季節だと
あんまん・肉まんもここのをよく見かけます)
の商品でしょう。
あれ、買ったばかりとか
冷凍庫から出したばかりとか
のやつを慌てて食べると
スゴく硬いですよね。
食べて歯を折ったことありますか?
折れたことがある人がいたとして
あなたの歯が折れた『原因』は
「あずきバー」ですか?
“あずきバーを食べて歯が折れたんなら
それが「原因」に決まってるじゃないか!”
“お前の会社で作ったアイスで
俺の歯が折れた!どうしてくれる!”
というクレーマーになって井村屋を訴えますか?
まぁ実際に日本でも
そのような言いがかりに近い
訴訟も増えていると聞きます。
医療の世界でもそういう訴訟は多くなっている。
だから医者は過剰防衛的に
しなくてもいい検査や治療をする。
訪問介護に来てくれた介護士さんから
新型コロナをうつされて亡くなった、と
80代女性の遺族が介護施設を訴えた
という話が最近ニュースになっていましたが
それが妥当だと考える人は井村屋が訴えられても
しょうがないと思うかもしれない。
しかし、いくら硬いとはいえ
鉄をかじらされたわけではなく
食べ物なのだから
殆どの人は歯を折ることなく
食べているはずですよね?
もしも、この時あずきバーが
柔らかくなってから食べて
折れずに済んだとしても
そんな歯、遅かれ早かれ折れてたでしょう?
夕食で硬い肉を食べたら
折れたのと違いますか?という話です。
たまたま歯が折れた時に食べたのが
硬いアイスだった、というだけで
タイミングによっては
朝食のきんぴらゴボウとか
おやつに食べる煎餅やピスタチオとか
酒のつまみで食べる鶏の軟骨とか
だったかもしれない。
自分のことは棚に上げて
八百屋さんや煎餅屋さんや居酒屋さんを
訴えるのは間違っているでしょう?
【本当の「原因」は?】
つまり「原因」は何かというと
ふだん歯磨きをしないせいかもしれないし
体質的に歯が弱かったからかもしれないし
歯医者に長い期間かかってなかったからかもしれないし
甘いものを食べ過ぎる習慣が良くなかったのかもしれない。
そういう根本的な「原因」があったうえで
硬いアイスを食べた時に折れたのだから
あずきバーは「結果」です。
言い換えれば
「“歯が折れる”という結果と共にあっただけ」
であり、関与しているだけ。
どう考えても「原因」ではありません。
【「結果」に濡れ衣を着せないで】
99.9%の人が食して歯を折らないもの
を食べて歯が折れたのなら
悪いのは「食べたもの」ではない。
悪いのは「あなたの歯」です。
実は「結果と共にあるだけ」の
ウイルスや菌を排除したり
入ってこられないようにするために
あれこれ努力をしたり
というのは、これと同様に
本末転倒なのです。
上記の話で言うと
歯が折れると困るから
世の中のあらゆる硬い食べ物を
排除しようとするのに似ています。
硬い食べ物を避ければ
より歯が弱くなり
さらに問題が大きくなるのは自明の理です。
むしろ硬い食べ物が歯を丈夫にするのです。
やるべきことは
「内なるドクター」が働けるようにすること。
原因と結果を取り違えた発想が
まかり通る世の中です。
私たちは本質を見据えながら
考えていきましょう!