mail magazine backnumber
メールマガジン バックナンバー
免疫について
免疫というと、みなさん良く聞く言葉ですが、意外と漠然としていて、ちゃんと説明できる人は少ないんじゃないかと思うのです。なにをかくそう、自分もあやふやでした。そこで今回は自分の勉強もかねて、免疫について書いていこうと思います。
免疫とはもともと疫病を免れるという意味で、同じ疫病に二度とかからないようにするという考え方でしたが、今はもっと広い意味での抵抗性の事を言います。
免疫を司る器官は4つ
1:骨髄
2:胸腺
3:脾臓
4:リンパ節
その器官をつくっていて、免疫の働きをする細胞は、血液の細胞で、骨髄球とリンパ球です。
骨髄球:白血球が主で、好中球とかマクロファージとかがあります。これらはウイルスが体内に入ってくると、我先にどこへでも直行し、食べたり取り込んだりして戦ってくれます。
リンパ球:こちらはBリンパ球とTリンパ球とあり、抗体という壁をつくって侵入を防いだり、直接攻撃をして戦ったりしてくれます。ワクチンなんかはこの抗体という壁をつくるのに役立ちます。
これらの働きをまとめて免疫機能といいます。
では、この免疫はどうしたら弱くなったり強くなったりするかを書いていきます。
まずは免疫が弱くなる条件
①加齢と乳幼児:これはみなさんがどうする事もできない条件ですが、事実悲しいですが低下します。研究によると、高齢者と20代の免疫細胞の量を比べると半分以下になる
という結果がでています。
②妊婦:意外と見落としがちですが妊婦さんも低下します。これは、母体にとっては異物になる胎児を、排除しないように自ら免疫細胞を減らし低下させます。これってすごい働きですが、その分ウイルスにも弱くなるので注意が必要です。
③アスリート(激しい運動をする人):こちらも意外ですが低下します。論文によると、普通の人と比べると2~6倍も風邪をひきやすくなるという結果になりました。
④睡眠不足:睡眠時間が6時間以下だと免疫細胞が激減します。これにより免疫も弱くなるという事ですね。
⑤強いストレスを受ける:例えば、受験勉強や、目上の方たちの前で発表する、何度も強く怒られるとかの後は、唾液中の免疫細胞が低下するのが確認されました。という事はこれも免疫が低下します。
次に免疫を高める条件です。
①笑う:これ本当なんです。笑うと、むすっとしてる時よりナチュラルキラーというリンパ球の仲間が、増えるという事がわかりました。特に大笑いするといいみたいです。
②汗をかく程度の適度な運動:先ほど激しい運動をすると免疫が弱くなると書きましたが、軽い運動(散歩とか、短い時間でのジョギングとか)を、12週間において、行う日数が多い人ほど、風邪にひく確率が少なく、かつ重症度も減少したという実験結果があります。適度な運動になるとやればやる程いいみたいですね。
③温める:特に冷え性の方を対象に調べたところ、四肢を湯たんぽで温めると、ほとんどの方がリンパ球の数が増加したという結果になりました。
④バランスのいい食事:ここで大事な栄養素は糖、脂質、タンパク質です。他のビタミンとかも大事ですが、先の3つの栄養素は、抗体を作る時にくっつきあって、抗体の元になる抗原というものを作ります。なので、このどれかが血液中に不足すると抗体がつくりにくくなるという事です。なので糖質抜きダイエットとかは今行うのはあまりおすすめできません。
⑤7時間以上横になる:これも免疫があがる事がわかりました。先にのべた6時間以下の睡眠だと免疫が低下しますが、7時間以上だと免疫が高まります。この差はたった一時間ですが大きな違いですね。しかも、寝なくてもよくて、横になるのが大事です。テレビを横になって見るのでもいいのです。これはすぐにできそうですよね。
これらを簡単に要約すると、よく食べ、よく笑い、よく寝て、そして少し動くのがいいんですね。これって、みなさん普段ある程度やっていることではないでしょうか。特に日本人は昔からこのような生活を規則正しく守ってきたと思います。
今テレビ等で、この食材がいいとか、この運動がいいとかやってますが、確かにいいんですが、それよりも、普段の生活を乱さず、淡々と続けていく事のほうが大事だと個人的には思います。
なんとか自分を含めてみんな無事にこの状態を乗り切って、また普通の生活を送れるよう願っています。
栃木県宇都宮市の接骨院 ながい接骨院より