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すがわら接骨院 第13号
第13号 タンパク質を摂っても筋肉が減る人がいる・・・。
購読いつもありがとうございます。
ジムに通い、プロテインを欠かさない。タンパク質を意識して肉を食べているー。それなのになぜか筋肉が思うようにつかない、むしろ年々落ちていく気がする。そんな人が少なくないのではないでしょうか?
実は筋肉量を左右するのは「タンパク質をどれだけ摂るか」ではないといいます。
京都府の北部に位置する京丹後地域。国内有数の[長寿地域」として知られています。
京都府医科大学大学院医学研究科の内藤裕二教授らの研究によると、京丹後地域の2市2町(京丹後市、宮津市、与謝野町、伊根町)では、サルコペニア(筋肉量減少や身体機能の低下)、フレイル(身体能力低下に加えて、精神的・社会生活面にも衰えがみられる虚弱状態)、そして認知症のグループが極めて少ないことがわかりました。
年を取ってもサルコペニアやフレイルにならないということは、加齢とともに低下しやすい筋肉量を維持できているということでもあります。
「長生きしたいなら、肉を食べよ」とよくいわれます。ですが、京丹後地域では肉類の摂取量は決して多くないそうです。タンパク質の摂取源として圧倒的に多いのは、魚類。次に全粒穀物、3番目に肉類。しかも肉類では、大腸がんリスクを増加させるといわれるレッドミート(牛肉、豚肉、羊肉)ではなく鶏肉が中心です。そして4番目に、なんと豆類が続きます。
豆類には食物繊維をはじめ、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなど幅広い栄養素が含まれます。日本では豆といえば大豆ですよね。もちろん大豆からつくられる豆腐や納豆もいいですし、京丹後では分厚い厚揚げが親しまれています。
内藤教授は、そのまま食べられる蒸し豆や煮豆のパックを活用し、それらをサラダに振りかける、味噌汁に入れる、カレーで肉の代わりに入れるなどを勧めています。
私は元気な長寿を目指すなら「タンパク源に豆類を含めることがポイントなのか」と感心しました。
しかし、
筋肉が落ちる原因のもっとも重要なことはたんぱく質摂取が足りないことよりほかにあります。
それは砂糖の摂取なのです。
内藤教授によれば、砂糖の摂取量が多ければ多いほどサルコペニアになるリスクが上がる、というのです。
ここでいう砂糖とは、炭水化物に含まれる糖質や、果物の果糖を指しているのではありません。ジュースや菓子類、加工食品に含まれる「添加糖」です。主食(炭水化物)や果物には糖質とともに食物繊維など他の成分が含まれているため吸収がゆるやか。ところが添加糖を含む食品の中でも、特に「飲み物」にしてしまうと、糖が過剰になる上に吸収もされやすい。
管理栄養士の望月理恵子氏がある論文「日常的に砂糖入りの飲料を飲む頻度が高い人ほど、筋肉量が不釣り合いに減少している」(https://www.mdpi.com/2072-6643/14/22/4917)を紹介しつつ、こう話します。
「近年、世界中で砂糖入り飲料の消費量が増えています。これは特に青少年への影響を調べたものですが、男女ともに砂糖入り飲料の摂取頻度が高いほど筋肉量指数が低く、筋肉量減少と関連していることが明らかにされています」
■なぜ筋肉を減らすのか
なぜ砂糖が筋肉を減らすのか。メカニズムは大きく二つ。
ひとつは「糖化」
砂糖の摂りすぎは体内のたんぱく質と糖が結合してしまい、たんぱく質の正常な働きが損なわれて、進行すると老化物質AGEが発生します。
つまり、
飲食で摂りすぎて血中に余ったブドウ糖(糖質)が、体の重要な構成因子であるたんぱく質にくっつき、たんぱく質が劣化してしまう。これを糖化反応といい、このとき老化を促進するAGEという悪玉物質ができる。
AGEは筋肉だけでなく、肌のたるみや血管の硬化など全身の老化やさまざまな機能障害に関わることが知られています。砂糖が、筋肉の元になるたんぱく質そのものを劣化させてしまうのです。
二つ目は「インスリン抵抗性と炎症」
糖分を多く摂取すると、筋肉に炎症が生じて血糖値を下げるインスリン(ホルモン)が過剰に分泌され、やがて筋肉の細胞がインスリンに反応しにくくなる。これをインスリン抵抗性といいます。
インスリンには血糖を下げるだけでなく、アミノ酸(たんぱく質)を筋肉に送り込む重要な役割もあります。この働きが衰えると筋肉が合成されにくくなるのです。
健康な人なら、体内に取り込んだ糖の多くをインスリンによって筋肉細胞に取り込み、タンパク合成、そして筋肉細胞の成長と増殖を促進して、筋肉を増やす方向に働きます。ところが炎症とインスリン抵抗性が引き起こされると、筋肉組織が分解される方向に傾くのです。体はより多くの脂肪を蓄えようとし、筋肉量は減ってしまいます。
いくらたんぱく質を意識して食べても、それを筋肉に変える仕組みのほうがうまく働かなければ、効率は上がらず、それどころか筋肉が分解されてしまいます。
「特に砂糖入り飲料はそのリスクが高い」
「砂糖入り飲み物」とは特別なものではなく、加糖された炭酸飲料やスポーツドリンク、エナジードリンク、缶コーヒー(もちろん微糖も)、果汁飲料など、コンビニや自動販売機で当たり前に手に入るものばかり。プロテイン飲料も糖が添加されていることもあります。仕事の合間に、またジムのトレーニング後に毎日無意識に飲んでいないでしょうか。
筋肉を守りたいなら、まず砂糖入り飲料を日常的に飲む習慣を見直すこと。これが、たんぱく質や運動の効果を活かす土台になる。
皆さん、あらためてこのことを強く意識してみませんか!