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春は苦味を食べよ
「春は苦味を食べよ」これは昔から言われている養生の考えです。
これはちゃんと身体の意味があります。
春の苦味の意味(体のデトックス)
冬の間、人の身体は脂肪をためる、水分をためる、動きが少ないという状態になります。
つまり、身体が溜め込みモードなんです。
春になると身体は、外に出すモードに変わります。
その時に役立つのが苦味のある植物です。
春の苦味は「肝臓」を助ける
東洋医学では、春に関係する臓器は肝(肝臓)です。
肝臓の役割は、解毒、血液の調整、自律神経の調整です。
春は花粉、気温差、新生活のストレスなどがあり、肝臓がとても働く季節になります。
そこで昔の人は、苦味の山菜を食べました。
春の苦い食べ物
日本の春の食べ物は苦味が多いですよね。
例えば、ふきのとう、タラの芽、こごみ、わらび、たけのこ、菜の花、これ全部解毒系の植物です。
山菜の苦味成分は、ポリフェノール、植物アルカロイドなどで、肝臓の解毒酵素を活性化すると言われています。
なぜ春に山菜が出るのか
これ面白いんですが、自然は人間の身体と同じタイミングで食べ物を出します。
春になると、解毒が始まる、血が動く、老廃物が出る。
だからデトックスを助ける苦味植物が出てくる。
自然ってすごいですよね。
人間も地球の一部なんです。
日本のことわざ
昔からこう言われています。
春は苦味、夏は酢の物、秋は辛味、冬は脂
季節によって身体に必要なものが変わるんです。
春の苦味にはもう一つ意味があります。
それは、冬に弱った腸内細菌を目覚めさせる役割です。
なぜ山菜は腸内細菌を活性化するのか
① 山菜は「野生の食物繊維」
山菜には普通の野菜よりも不溶性食物繊維、ポリフェノール、植物の苦味成分が多く含まれています。
これらは、腸内細菌のエサ(プレバイオティクス)になります。
つまり山菜は、腸内細菌を増やす植物なんです。
② 山菜は「微生物と共に育つ」
山菜は、野山、土、落ち葉、微生物の中で育っています。
だから自然の山菜には、土壌菌や微生物の情報がついています。
これが、腸内細菌への刺激になると考えられています。
私がいつも感じる「菌と共に生きる」という感覚ですね。
③ 苦味は腸内細菌のスイッチ
山菜の苦味は、実はポリフェノールが多いです。
ポリフェノールは、腸内細菌によって分解され、腸内細菌の多様性を増やすと言われています。
つまり、苦味のある山菜は腸内細菌を刺激する食べ物なんです。
なぜ昔の日本人は「山菜+味噌汁」だったのか
ここがすごいところです。
日本の食文化は、偶然とは思えない組み合わせになっています。
① 山菜は「菌のエサ」
山菜→ 食物繊維→ ポリフェノール
これは、腸内細菌のエサです。
② 味噌は「菌の仲間」
味噌は、麹菌・酵母・乳酸菌などが作る発酵食品です。
つまり、味噌は菌そのものです。
③ セットで食べると最強
山菜+味噌汁、これは山菜 → 菌のエサ、味噌 → 菌の仲間
つまり、腸内環境を整える最強セットだったんです。
昔の人は理屈ではなく、身体で知っていたんだと思います。。
だから日本は昔、世界一長寿の民族でした。
さあ、今日は何を食べますか?
渡邉裕佳子