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メールマガジン バックナンバー
言葉のマジック
「ニュースピーク」という言葉を知っていますか?
これは言葉を減らして、人が考えられる範囲を小さくすることです。
今はあらゆる国でもそのようになってきています。
例えば、カリフォルニアでは英単語100個くらいで生活できるようになってきていて、
30年ほど前の著作物などは読めなくなってきている人たちが増えてきているそうです。
感情の味わいを持てなくなってきています。
ドイツ語やフランス語も感情を表す単語がほとんどなくなってきているそうです。
日本でもかなりそうなっていますよね?
昔の日本語は、一つのものに対しても色々な表現の言葉がありました。
平安時代は同じ赤でも30種類ほども表現がありました。
動物と人間の唯一と言っても良い「感情」という能力を奪っている状態です。
ここに私はとても危機感を感じます。
ニュースピーク、これは言葉を変えて印象を良くする表現のことでもあります。
実は健康業界はこういう言葉がたくさんあります。
〜健康そうな言葉に騙されていませんか?〜
スーパーやコンビニに行くと
・糖質ゼロ
・カロリーゼロ
・健康志向
・機能性食品
など、健康そうな言葉がたくさん並んでいます。
でも、実はこれ言葉のマジックだったりします。
健康業界にもあるニュースピーク(言葉のすり替え)を10個ご紹介します。
① 糖質ゼロ
実は日本のルールでは100g中0.5g未満なら「ゼロ」表示ができます。
つまり完全にゼロとは限りません。
② カロリーゼロ
これも同じです。
5kcal未満ならゼロ表示可能。
ゼロという言葉の印象と実際の中身が違うことがあります。
③ 機能性表示食品
最近よく見ますよね。
でもこれは国が効果を認めているわけではありません。
企業が自分でデータを出して「効果が期待できる」と表示している制度です。
期待できるですよ。
効果があるわけではないですよ。
④ トクホ(特定保健用食品)
健康そうなイメージですが多くは加工食品や飲料です。
⑤ 植物油
「植物」と聞くと自然で体に良さそうに感じます。
でも実際は
・高温処理
・化学溶剤
・精製工程
などを経て作られるものも多いです。
⑥ カロリーゼロ甘味料
人工甘味料と言うと少し抵抗がありますよね。
そこでゼロカロリー甘味料という言葉が使われます。
⑦ プロテイン食品
最近流行っていますが多くは
・甘味料
・香料
・添加物
が入った加工食品です。
⑧ サプリメント
体に良さそうですが実は栄養素の濃縮物です。
体質によって合う人、合わない人がいます。
⑨ 栄養強化食品
健康そうに見えますが後から栄養を添加した食品です。
⑩ 健康志向食品
一番よく使われる言葉です。
でも、健康志向=体に良いとは限りません。
このように思考を止めてしまう言葉になってきています。
昔の日本人の食事はとてもシンプルでした。
・ご飯
・味噌
・野菜
・発酵食品
難しい表示も健康マークもありませんでした。
それでも、今よりずっと健康でした。
健康は「言葉」ではなく「食べ物そのもの」にあります。
今の時代は言葉がどんどん作られ印象の良い言葉で包まれた商品が増えています。
でも、本当に大切なのはその言葉の奥にある中身を見ることなのかもしれません。
日本には昔から言霊(ことだま)という考えがあります。
言葉には力があり言葉は人の意識をつくる。
だからこそどんな言葉を使いどんな言葉に触れて生きるかはとても大切なことだと思います。
流行の言葉に振り回されるのではなく一度立ち止まって
「これは本当に体が喜ぶものだろうか?」
そんな視点で選べる人がこれからの時代は増えていく気がしています。
日本人は言葉を大切にしてきた民族です。
だからこそ食べ物も言葉も丁寧に選んでいきたいですね。
渡邉裕佳子