かむ達の雫

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本当に無添加?

今日は、酵母エキスパウダー。
なんとなく酵母っていうと身体に良さそうというイメージありませんか?

・添加物っぽくない
・発酵っぽい
・なんとなく体に良さそう

そう感じる名前だから。

でも、ここが一番重要なポイントです。

酵母エキスパウダーは「栄養」ではない

まず知ってほしいのは酵母エキスパウダーは体に良い成分を足すためのものではありません。
目的は一つ。

味を強くするため

酵母を科学的に分解し中からうま味成分(遊離グルタミン酸など)だけを取り出したもの。
発酵食品でもなければ腸を整えるものでもない。
味覚を刺激するための素材です。
加熱
酵素処理
pH調整
自己消化(オートリシス)
酵母の細胞壁を壊して中身だけを取り出しています。

なぜわざわざ「酵母エキスパウダー」を使うのか

理由はとてもシンプル。
・少量で味が決まる
・コストが安い
・安定して同じ味を出せる

そして最大の理由。

添加物扱いにならない

酵母エキスパウダーは食品扱いになります。
だから原材料表示では/(スラッシュ)の前に書けます。

つまり「無添加」表示ができる。
ここが最大のカラクリです。

化学調味料的な役割なのに、表示上は「自然な原材料の一部」に紛れ込める。

体の中では何が起きているか

酵母エキスパウダーのうま味成分はすでに分解された状態。
そのため体に入ると
・刺激が早い
・満足感が一気に出る
・もっと食べたくなる

これは美味しいから、ではありません。
脳と味覚への即効刺激です。

しかも腸が弱っている人ほど違和感が出やすい。
・なんとなく重い
・後から疲れる
・止まらない
でも原因が分からない。

なぜなら「酵母エキスパウダー」という名前があまりにも無害そうだから。

なぜ問題にならないのか
理由は一つ。
法律上、問題がないから。

毒でもない、禁止成分でもない、表示もルール通り。

だから誰も責任を取らない。

でも身体は正直に反応します。
「美味しい」
「止まらない」
「また欲しい」
この感覚こそが酵母エキスパウダーの役割です。

知ってほしい結論

酵母エキスパウダーは悪魔の成分ではありません。

でも自然な食べ物でもありません。

問題は知らずに当たり前のように口に入れ続けること。

原材料表示を上から順番に読んでいきこの名前が出てきたら一度、立ち止まってみてください。

「これは脳を刺激するための装置なんだ」
そう気づくだけで選び方は変わります。

知らないまま食べるのと知って選ぶのはまったく別物です。

おさらいです。
1. 「酵母エキス」とは何か?
ビール製造などで使われる「酵母」の細胞の中身を取り出し、濃縮してパウダー状にしたものです。

役割: 強烈な「コク」と「旨味」を出すため。

表示のルール: 化学合成された「添加物」ではなく、あくまで「食品」として分類されます。
そのため、これを使っていてもパッケージに**「化学調味料無添加」と表示できてしまう**のが、現代の食品表示の大きな特徴です。

2. なぜ「影」の存在なのか?
「食品」に分類されているとはいえ、その中身は自然な調理で作られたものではありません。

強制的・人工的な旨味: 酵母の細胞を酸や酵素、あるいは熱で壊して旨味を抽出します。
この過程で、本来の食べ物にはありえないほど濃縮された「アミノ酸」や「核酸」の塊になります。

味覚破壊の連鎖: たん白加水分解物と同様、この「強すぎる旨味」に慣れてしまうと、昆布や鰹節の優しい出汁では満足できない、いわゆる**「旨味依存」**の舌になってしまいます。

3. 健康面で知っておきたい「グルタミン酸」
酵母エキスには「グルタミン酸」が非常に多く含まれています。
「天然のアミノ酸だから安心」という意見もありますが、不自然に濃縮されたグルタミン酸を摂りすぎると、神経を興奮させすぎたり、人によっては頭痛やだるさを感じたりする場合がある(チャイニーズ・レストラン・シンドロームの関連)という指摘もあります。

最近の食品パッケージでよく見る「化学調味料無添加」の文字。
でも、原材料を見て「酵母エキス」と書いてあったら、少しだけ注意が必要です。

法律上は「食品」ですが、その正体は、工場で無理やり旨味を引き出した濃縮パウダー。
本物の出汁を引く手間を省き、私たちの脳に「美味しい!」と錯覚させるための、いわば「天然風のドーピング」のようなものです。

便利な言葉の裏側を知ることで、私たちは本当の意味での「自然な味」を取り戻すことができます。

渡邉裕佳子

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