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なぜそのおせんべいは「止まらない」のか?原材料ラベルの「食塩」に隠された中毒性の正体
いつも当たり前のように食べているお菓子の裏側、原材料ラベルを読み解くシリーズ。
今回は「食塩」について深掘りします。
「塩なんて、どれも同じでしょ?」 「減塩すればいいんでしょ?」
もしそう思っているとしたら、もしかするとあなたは、食品メーカーが仕掛けた「味覚の罠」にハマっているかもしれません。
特にお菓子に使われる塩には、家庭で使うお塩とは全く違う「役割」があるのです。
1. 「精製塩」という名の、純粋な化学物質
お菓子のラベルに書かれている「食塩」。
その多くは、海水を電気分解してナトリウムだけを取り出した「精製塩」です。
本来、自然界にある塩(海塩)には、マグネシウムやカリウム、カルシウムといった70種類以上の微量ミネラルが含まれています。
これらは、血圧の上昇を抑えたり、体内の水分バランスを整えたり、余分なナトリウムを排出したりするための「天然のブレーキ」です。
しかし、精製塩はこれらを徹底的に削ぎ落とした、いわば「純度99%以上の塩化ナトリウム」。
ブレーキが壊れた、非常に「尖った」性質の塩なのです。
これが体内に入ると、血管や腎臓にダイレクトに負担をかけ、体を「むくみ」へと追い込みます。
2. 「脳」をハックする、計算された粒の細かさ
メーカーがお菓子に使う塩は、単にしょっぱくするためだけではありません。
実は、その「粒のサイズ」までミリ単位で計算されています。
ハッピーターンのようなパウダー状の味付けに使われる塩は、極限まで粒子が細かくなっています。
なぜか? それは、舌に乗った瞬間に一瞬で溶け、脳に「美味しい!」という快楽信号を最速で届けるためです。
この「脳への到達スピード」が速ければ速いほど、人間は強い快感を感じます。
これが「やめられない、止まらない」中毒性の正体。
あなたの意思が弱いのではなく、あなたの脳が「スピード塩分」によってジャックされているのです。
3. 砂糖と合わさることで消える「塩分ブレーキ」
さらに巧妙なのが、砂糖との組み合わせです。 以前の記事でも触れましたが、砂糖と塩を絶妙なバランスで混ぜると、脳は「しょっぱさ」を正しく感知できなくなります。
本当はかなりの量の塩分(ナトリウム)を摂っているのに、砂糖の甘みと旨味が角を丸めてしまうため、喉がカラカラになるまで食べ続けてしまう。
気づいた時には、体は深刻なミネラル不足と塩分過剰のダブルパンチを受けているのです。
4. 私たちが選ぶべき「本物の塩」とは?
ここまで読んで、「じゃあ、塩は敵なの?」と思った方もいるかもしれません。
いいえ、違います。
敵なのは「不自然に精製された塩」であって、私たちの命を支えるのは「自然のままの塩」です。
長くなってしまったので、続きは明日お伝えしますね。
渡邉裕佳子