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MIYABIの洋上だより NO 25
いかがお過ごしでしょうか?
スマホが消えてから3日目になります。
今回の出来事をマイナスのまま終わりにしないために、何ができる???
祈るように考え、思いついたことは何でもやってみようと決めました。
おかげ様で、うろたえるまま消耗していく時間はかなり少なくなりました。
部屋のカードキーも名刺も入れていたスマホです。
持ち主が私なのは明確です。
スマホがないことに気づいた時は、
部屋を出て20分後でした。
すぐに戻ったけど、別の方たちが活動していて、辺りに荷物など置いてあり、もしかして一緒にいた知人たちが気づいて、持っていてくれているかもという考えが浮かびました。
とりあえず、レセプションにすぐ届けました。
実はもう一つの気がかりはクレジットカードも入れていたこと。
寄港地でしか使わないのに、入れっぱなしでした。
不要なものは持ち歩かないと、人にも話している自分なのに、
本当に決まりが悪いし、情けない!!
家でもちょい置きして、腕時計で音を鳴らし、スマホを探す回数も増えている。
1つのことに集中できず、思いついたことをすぐ始めるのはいいけど、やりかけが広がり・・・
気がかりを書き出してみると、どんどん浮びます。
「今回のクルーズでは、
すばらしい人々と出会い、
日常を離れて1人の時間も満喫できました。
大満足で下船します!!!」
締めくくりに予定した言葉どおりの未来が待っているはずと、念じて、
最後の洋上だよりを書いています。
スマホがなくて困っていることは
知り合った人達に話そうと決めました。
「この船内だから、だれかが見つけて絶対出てくる」と
皆さまに励ましていただいています。
見つけて届けた方たちにも何人か会えました。
寄港地でタクシーの中に忘れたバッグが届いたという感動のお話しも聞けました。
そのたびに希望の光が見えてきます。
しかし本日、更新済みで不要になったルームキーだけが
スマホケースから出されてレセプションに届けられて、
スマホが出てくるかもという期待はぐんと減りました。
一瞬でも喜んだので、落胆も大きく、
自分だけではちょっと課題が大きすぎて・・・
そんな時、AIを使いこなす有力な方が思い浮かびました。
今回のクルーズでは、チャットGTPを使って
寄港地ソングなど作成されて、信じられないような可能性を広げてくださった高松宏志さんという方です。
助けていただけたらと思い、思い切って部屋をノックしました。
なんと嬉しいことに在室されていて、すぐサポート体勢に入ってくださいました。
カード紛失時のやり方なども、どんどん調べてくださいます。
船の上でもWi-Fiが使える!!!
値段が高いという苦情や、よく切断し何度もつなぎ直しながらの作業ですが、
将来的には、船の上でも仕事ができる方がもっと増えると確信します。
とりあえず、カードの使用を止めようと国際電話で電話することにしました。
コールが始まったら1分間500円。
英語が聞こえて、すぐにまたコール音だけになりました。
英語がなんて言ったのか、早口でまったく聞き取れませんでした。
「後でもう一度おかけ直しください」だったかも。
つながらないのと英語が聞き取れないことでさらにがっくりして
もう一度かけ直す気持ちが起きず。
高松さんと相談して、下船直前までの作戦を立てています。
この私の体験は無駄にしたくないと思い立ち、
ピースボートセンターへ行き、お話ししました。
スタッフが、私の話を丁寧に聞いて共有のため入力してくださいました。
そんな対応が嬉しいと思いました。
直後に、思いがけずクルーズディレクターの田村さんにもお会いできました。
とてもお忙しいことはわかっていましたが、ちょっと現状をお伝えしました。
いつも笑顔で様々な企画を進めている彼女は本当に素晴らしくて、
スタッフや乗客全ての責任者としての役割を見事にされていることに感動しながら、
すれ違いでもお会いできるのが楽しみでした。
レセプションやピースボートセンターに行くと、
さまざまな苦情も聞こえてきました。
同じ船の中でも知らないところで本当にいろいろな出来事があって、
楽しい思い出ばかりではないようです。
私の場合は
スマホは戻らなくても、振り返ると思い出は心の中にあるし、
苦手なこれからの手続きは
下船までサポートしてくださる心強い方にも巡り合えたし、
こうして108日間心置きなく楽しめたのは、
スタッフ方たちの誠実な働きのお陰だったことを身に沁みて感じています。
今回は平和についてもたくさん考えることができました。
他人や他国の厳しい現状も、
地球という星に生きている以上、
自分に関係ないことは一つもないことだと思うようになりました。
生きて生活している限り、困難はおきるもの。
台風で帰国が一日遅れることになりましたが、
乗り越えられることしか起こらないと聞いたことがあります。
下船したら「WELL美ING」活動を始めます。
共に「楽しく美しく最期のときまで幸せ」に生きていきましょう。
ありがとう120回クルーズ。
これまで「MIYABIの洋上だより」を読んでくださってありがとうございました。