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MIYABIの洋上だより NO 13
いかがお過ごしでしょうか?
ヨーロッパに入り、ゼーブルージュ(ベルギー)、ハンブルグ(ドイツ)、ベルゲン(ノルウェー)と寄港地が続く中、
船内ではいろいろな講座が開催されています。
この数日間、ウクライナに暮らす女性たちから
ロシア軍の侵攻で受けた被害を本人達から直接聞く機会がありました。
彼女達の口から、絞り出すように出る言葉を
通訳達も嗚咽をこらえながら伝えてくれましたが、
伝わる現状は想像以上に悲惨なものでした。
侵攻が起きる前の、どこにもある平和な自宅や家族たちとの写真が紹介された後、
突然の爆撃で破壊された自宅の写真や、彼女たちに起こったことは
昔昔、人間が野蛮で戦いに明け暮れていた過去の話かと疑うようなものでした。
ほんの3年前のある日突然、銃を持ったロシア軍兵士たちが勝手に家の中に入り込み、
銃で脅し裸にした女性を笑いながら犯すことが今でも起きていたのです。
現在、彼女達は、「SEMA」(スワヒリ語で声を上げる)という組織で励まし合いながら、
口を閉ざさず、話し合う場をつくり、犯罪を罰していくため国連に働きかける活動を続けています。
ウクライナの伝統の刺繍を活かしてデザインや針仕事を楽しみながら
仲間たちと共にトラウマから快復しているお話しを聞くことができて
もはや武力や力づくの脅しには屈しない女性たちの静かな力強さを感じました。
またお便りしますね。